浅草歌舞伎「傾城反魂香」「男女道成寺」
新春浅草歌舞伎 第2部 2026年1月
観劇会に参加して、昨年から中村橋之助が座頭となり新鮮な花形公演へ。浅草寺にお参りしてから浅草公会堂に着くと、なんと当日になって、2月に襲名を控えた中村鶴松が理由不明のまま休演。急きょ中村莟玉が代役に立ち、第一部「藤娘」から第二部まで三演目出ずっぱりに。しかも初役の「吃又」おとくを立派に演じて、のちのち語り草になりそうな観劇となりました~ 中段やや上手寄りで9500円。休憩を挟んで三時間強。
急きょもろもろ確認があったからか、開場は遅れ気味。そんな緊張感もなんのその、お年玉年始ご挨拶の尾上近はゲラとのことで、いきなり笑っちゃったけれど、「床山さんまで一丸となって」と。
そして「傾城反魂香」。何回か観たなかでも、2012年平成中村座の片岡仁左衛門・中村勘三郎コンビの仲睦まじさが印象に残る演目だ。おとくは又平との対比で立て板に水を求められる役。莟玉はとてもぶっつけとは思えない安定感で大拍手! 修理之助の経験があるといっても出番は中盤までだし、つくづく歌舞伎役者恐るべし。造形はしっかり者というより、持ち前の可愛さが前面に出て、それもいい個性だった。対する又平の橋之助も誠実、生真面目な雰囲気が合っている。復活した中村橋吾が老け役・土佐将監を務めたのも嬉しい。
長めの休憩の後は「男女(めおと)道成寺」。映画「国宝」の「二人道成寺」同様、娘道成寺の書き替え作品で、舞台後方の長唄に加えて、下手の常磐津との掛け合いがひときわ華やかだ。
5月に辰之助襲名を控えた期待の左近は白拍子で登場するものの、「この辺りに住む」狂言師と露見。金の烏帽子がうまく落ちないアクシデントもありつつ、舞台袖に連行されるさまがコミカルだ。線の細さは否めないものの、もう一人の白拍子、莟玉ときびきび踊って美しい。
鮮やかな引き抜きを挟みつつ、羽根つき、毬つき、花笠、手ぬぐいと展開し、強力の橋之助、市川染五郎が花道から手ぬぐい捲きのサービス。この日もうひとつのびっくりで、なんと染五郎のサイドスローの直球をキャッチ! うきうきが最高潮となるなか、羯鼓(かっこ)、鈴太鼓から鐘の上できまって、幕となりました~
話題満載で歌舞伎好きの面々との懇親会も大盛り上がり。手ぬぐいは左近、莟玉連名の記念すべきお宝でした! ちなみに第一部で鶴松が予定していた「相生獅子」は、この日は中止で払い戻し対象となり、翌公演からは市川男寅が代演。





























