春陽「暗闇の丑松」「忠僕元助」
春陽党大会 2025年11月
神田春陽の独演会シリーズへ。ますます硬軟自在で楽しい。いつもの神保町らくごカフェ、自由席で3000円。
弟子のようかんが着替えてないなあ、と思っていたら、新入りの前座。本当に読んでいるのを初めて見ました。ガンバレ。
そして春陽登場。最近、NHK「熱談プレイバック」で長嶋茂雄の回に出演したのが話題。熱烈なタイガースファンだから「裏切り者ってメールが来た」と笑わせてから、「天保六花撰 暗闇の丑松 おかじ殺し」。お馴染みの悪党ものから、今回は河内山宗俊の一の弟分、丑松の悲劇を。いったん板前に戻り、元売れっこ芸者の恋女房お半、息子と暮らしていたのに、強欲な姑がお半に横恋慕した侍にそそのかされ、こともあろうに邪魔な息子を手にかけちゃう。 それを聞いた丑松が姑、侍を手にかけ、再び旅に出る。初めて聴いたくだりだけど、なんとも怖いお話を立て板に水で。
休憩を挟んで助演は年末恒例、活動写真弁士の坂本頼光だ。ロケ地の奈良で、阪妻の記念碑的作品「雄呂血」の封切100年記念上演会に出演、四男・田村亮さんがゲストだったという報告があり、映画はチャップリンもどきモンティ・バンクスのアクション喜劇「無理矢理ロッキー破り」。淀川長治がバンクスを大好きで、対談で筒井康隆が贋チャップリンと呼ぶのをやんわり否定していたとか。続いて人情物「親」。なんと簡易保険加入を促す政府広報的な作品。監督の清水宏は松竹蒲田出身で、小津安二郎と終生の親友、子どもを自然に撮るので知られたとか。確かにじんわり。よく見つけてくるなあ。
ラストは春陽で、この季節らしく「赤穂浪士外伝 忠僕元助」。なんと2012年に初講談、もちろん春陽さんで聴いた演目だ。思えば春陽さん、すっかり偉くなりました~ お話は討ち入り前日。源五右衛門が浪人になっても仕えてくれた元助に、仕官がかなったが連れて行けないと暇を出すが、元助は頑として聞き入れない。この押し問答がめちゃくちゃ可笑しいんだけど、ついに討ち入りだとわかって水盃からは、しみじみ。翌朝、元助は引き揚げる浪士にミカンを配り、その後は出家、故郷安中で20年かけて四十七士の石像を彫ったと。面白かったです!
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