ハビエル・カマレナ
ハビエル・カマレナ 2025年5月
21世紀の”キング・オブ・ハイC”日本初ソロコンサートと銘打った、メキシコ出身テノールの聴きに。メト・ライブビューイング映像「連隊の娘」のアンコールで知られる。2019年に聴いたフローレスのような煌びやかさとは違って、柔らかい声でごく普通に、するっと難曲を決めちゃう。よく入った東京オペラシティコンサートホール、表情がよく見える前の方下手寄りで1万8500円。休憩を挟み2時間強。
この日は前半に期待通り、「チェネレントラ」の超絶技巧のアジリタ、「連隊の娘」のハイC9回をたっぷり聴かせ、休憩を挟んで後半はお馴染み「ルチア」や「ウェルテル」のカヴァティーナを切々と。歌唱2曲ごとにオケ1曲の構成で、アンコール2曲は故郷メキシコの女性作曲家、そしてバスク生まれ作曲家のサルスエリから。
テノールというとあざとく押しまくるイメージだけれど、カマレナの表現はそのテクニックの割に素朴で含羞が漂って、むしろ拍子抜けするほど。お辞儀も丁寧。これからどんな役柄を歌っていくのかな。表情豊かな園田隆一郎の指揮、オケは東京フィルハーモニー交響楽団。クラリネットのアレッサンドロ・ベヴェラリも目立ってましたね。
ホワイエにはオペラ好きで知られる著名作家らの姿も。
1,エロルド「ザンパ」序曲
2,グノー「ロメオとジュリエット」より「ああ、太陽よ昇れ」
3,ドニゼッティ「ラ・ファヴォリート」より「王の愛妾?…あれほど清らかな天使」
4,ロッシーニ「セビーリャの理髪師」序曲
5,ロッシーニ「チェネレントラ」より「必ず彼女を見つけ出す」
6,ドニゼッティ「連隊の娘」より「ああ友よ!なんと楽しい日!」
7,ヴェルディ「運命の力」序曲
8,ヴェルディ「十字軍のロンバルディア人」より「彼女の美しい心に」
9,ドニゼッティ「ランメルモールのルチア」より「わが祖先の墓よ」
10,マスカーニ「カヴァレリア・ルスティカーナ」間奏曲
11,マスネ「ウェルテル」より「春風よ、なぜ目覚めさせるのか」
12,チレーア「アルルの女」より「フェデリーコの嘆き」
アンコール:
13,マリア・グレベール「私の愛しい人」
14,パブロ・ソロサバル「港の居酒屋」より「そんなことはありえない」
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