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Eddie James LIVE

STAND TOGETHER for Relief vol.8   2024年11月

復興支援定期チャリティーコンサートに、スターEddie JanesとEddie James Ministry Teamが登場。1000人収容という天井がめちゃくちゃ高い礼拝堂に、圧倒的な声が響き渡り、がんがんGospelを畳みかけて感動する。これが教会コンサートというものか。

今回はEddieさんがドラッグ依存などからの立ち直りを支援している、若者のチームを率いての来日。魅力的なシンガー5人、可愛いダンサー4人、バンドが6人という豪華編成でした~ 淀橋教会インマヌエル礼拝堂で自由席、献金タイム有。ルカ伝から善きサマリア人のお話を挟んで、たっぷり2時間。Pray for All Japan主催。

セットリストは不確かだけど、一部メドレーを含めて聴衆も歌って踊って、盛り上がりました。

1,Glory
2,Jesus~Way Maker
3,Name above the Names
4,Freedom
5,He's Alive
6,Jesus Said It
7,Agrus Dei
8,Goodness of God
9,Worthy~Way Maker
10,Hallelujah Chant

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講談「天正三勇士」「蘇生の五平」「萱野三平」

神田春陽さんの恒例「春陽党大会」。満員のらくごカフェで2500円。まずは神田ようかんさんが折り目正しく「天正三勇士 出会い」。我慢太郎、怪力又兵衛、金剛兵衛と名乗る謎の浪人が次々カネの無心にきて、勝負する活劇。初めて聴いたけど、明治に牧野省三監督、尾上松之助主演の無声映画があるんですねえ。
神田春陽さんはびっくりの船旅の営業話から、まず「蘇生の五平」。これも初。明治中期の三面記事エピソードが元だそうで、テンポがよくてワイドショーのよう。五兵衛という植木屋が知人にのせられて暴飲し、気絶。死んだと勘違いされるが、葬式の間に蘇生し、巡査と家に戻るとそこには女房と見知らぬ若い男。巡査の入れ知恵で化けて出たふりをして驚かせ、間男は姦通罪に… 落語「お化け長屋」みたいで面白かった~
助演はお馴染みの活弁・坂本頼光。相変らずどこで見つけてくるのか、昭和初期の社内マナーを啓蒙するアニメ「太郎くんの汽車」と、「喧嘩安兵衛」で、切れ味良く前ふりも十分。

仲入後は春陽さんが余裕たっぷりに「赤穂義士伝 萱野三平」。文楽、歌舞伎でお馴染みの早野勘平のモデルだけど、こちらは実家に帰り、亡君浅野内匠頭への忠節、仇討ちを誓った仲間への義理と、事情を知らない父が薦める他家への仕官話との板挟みで進退極まり、壮絶な自刃を遂げる。大石内蔵助をして同志だと言わしめ、赤穂市の大石神社には義士四十七士と共に祀られているとか。格好よかったです!

峠の我が家

峠の我が家 2024年11月

大好きな岩松了の作・演出。いつものように淡々と、胸をざわつかせる会話劇。あからさまでなく、でも無視できない通奏低音のように、戦争の影が色濃くて不穏だ。仲野太賀、二階堂ふみ、柄本時生ほか盤石の布陣で、それぞれが抱える傷、孤独が際立つ。本多劇場中ほどで8000円。休憩無しの2時間強。

いつの時代とも知れない峠の一軒家。主人の佐伯(岩松)、気のいい息子・正継(柄本)と健気な妻・斗紀(二階堂)がホテルを営む。今は季節外れだけど、兄の戦友の家族に軍服を届けるという、謎めいた安藤(仲野)と兄嫁・静子(池津祥子)を泊める。2人を案内した実直な冨永(新名基浩)は近所の「道場」代表・中田(豊原功補)の部下。中田は佐伯一家の過去を心得ていて、閉塞をほぐそうとするようだけど… 
ホテルのロビーのワンセットで、床にある触れると怪我するささくれが、それぞれが隠し持つトラウマのようで意味深だ。飼っている亀「スジバ」を襲う蛇を、稔が傘で刺した跡だという。亀とは、正継と結婚するはずだった斗紀の姉を奪った男、そして安藤の兄の投影なのか。復員したはずの兄の生死もなんだか定かでない。
一方、稔はかつて名士だったが環境汚染に関わり、正継はその罪滅ぼしのように毎朝、水質調査に出かけている。象徴的なウランガラスの緑の光、そして斗紀に引き留められてこんこんと眠る安藤の夢のなかの、ダンスシーンが幻想的だ。

真偽さだかでない語りが交錯するなか、今回ひっかかったのは、斗紀のこども時代のエピソード。姉は斗紀がいじめられるのを見ながら助けず、それを母にとがめられて「妹でなければ助けた」と言い返したという。戦争や核という大きな状況にあっても、人は小さな暮らしの延長線上にいて、歪さに気づかない、あるいは気づかないふりをしちゃう。意図しないゆえの罪深さ。佐伯が書き続けている嘘の日記もつながるかな。

いつもながら戯曲は難しいんだけど、洒落た美術(愛甲悦子)や、ときどき挟まる笑い、なんといっても手練れたちの演技に引き込まれました。大好きな仲野を観るのは岩松さんの2021年「いのち知らず」以来。相変わらずの色気です。2026年はいよいよ大河ドラマ! 二階堂の岩松作品出演は意外にも、2013年「不道徳教室」(女子高生役!)から2度目なんですねえ。30歳となり、透明感が増した感じで楽しみ~
ロビーには仲野さんご家族の姿も。

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