文楽「2人三番叟」「仮名手本忠臣蔵」
第257回文楽公演 第一部 2024年2月
国立劇場閉場後の文楽本公演は、日本青年館ホールから。中央のいい席で7000円。立地がよく、客席もきれいだ。ロビーは狭め。名作と景事(舞踊)1本すつの3部制で、1部は2時間強。コンパクトで負担が少ないけど、ちょっと物足りない気もする。
幕開けは睦太夫・勝平ら4丁3枚で、賑やかに「二人三番叟」。紋吉、玉翔の人形は発展途上かな。
休憩後に「仮名手本忠臣蔵」から、悲劇的な五段目・六段目。小住太夫の山崎街道出合いの段から、希太夫・團七に藤之亮の胡弓が入る二つ玉の段へ。定九郎は簑紫郎。
身売りの段は織太夫・藤蔵で、テンポ良く音楽的に。おかるは紋臣、一文字屋才兵衛は簑一郎で安定感がある。
眼目の早野勘平腹切りの段は、呂太夫・清介でじっくりと。玉助が動きを押さえた勘平を、折り目正しく力演。驚き、疑念、怒りと、どんどん逆上していく与市兵衛女房の簑二郎とのやりとりに、緊迫感がある。
1月に咲太夫が亡くなり、切り場語りは3人になった文楽一座。頑張ってほしいです。ロビーでは能登半島地震の募金も。
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