« M.バタフライ | トップページ | 紙屋町さくらホテル »

室温

室温~夜の音楽~  2022年7月

ケラリーノ・サンドロヴィッチの2001年初演・鶴屋南北戯曲賞受賞のホラーコメディを、河原雅彦が演出。暑い夏の一日に繰り広げられる破滅の物語で、予想通り後味は悪い。在日ファンクが音楽を担当し、浜野謙太がオフビートな演技とジェームス・ブラウン風のパフォーマンスで、伸び伸びしていた。女性客がやけによく笑う世田谷パブリックシアター、前の方上手寄りで9500円。休憩を挟み2時間半。

昭和な電信柱に囲まれた洋館のワンセット(美術は石原敬)に、ベテランホラー作家・海老沢(堀部圭亮)と不機嫌な娘キオリ(ミュージカルの平野綾)が暮らしている。警官(「我が家」の坪倉由幸)、海老沢ファンだという女性(長井短)、タクシー運転手(浜田)と、訳ありな人々がやってきて、終始噛み合わないやりとりで笑わせるところへ、亡くなったはずの近隣の老人(伊藤ヨタロウ)が現れたりして、日常が歪んでいく。この日は12年前、凄惨な事件の犠牲になった双子の娘サオリの命日であり、なんと犯人のひとり間宮(古川雄輝)が刑期を終えて訪ねてきて…

ケラ+河原らしく、作家も警官も運転手もどんどんメチャメチャになっていく。暗くて暴力的で、ある意味いかにもな展開。坪倉の群を抜く怪しさに比べると、古川がまっすぐ過ぎかな。長井は殊勝な登場からの振幅が、なかなか見事。平野は綺麗だけど、絶叫がやや辛かった。
ミュージカル風にセット上方でバンドが生演奏し、紗幕を駆使しつつ、劇世界と繋いでいくところが巧い。カーテンコールで平野もパワフルな歌を披露して、ラストはお祭り気分に。関西テレビ放送・サンライズプロモーション東京が主催。

Img_1878

« M.バタフライ | トップページ | 紙屋町さくらホテル »

演劇」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« M.バタフライ | トップページ | 紙屋町さくらホテル »