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三三・兼好「子ほめ」「湯屋番」「三方一両損」「館林」「富久」

特撰落語会第二部 三三・兼好二人会  2021年12月

安定感抜群のふたりが古典を2席ずつ。個性の違う、それぞれの巧さにひたる贅沢な時間でした。10月の小三治さん急逝は悲しいけれど、中堅が盛り上げてくことでしょう。初めての古めかしい東京教育会館一ツ橋ホール、下手寄り中ほどで3800円。何だかよく笑う観客だったな。10分の仲入りをはさみ2時間半。エイフル企画主催。

開口一番は三遊亭ごはんつぶで「子ほめ」。圓丈門下、天どんの弟子。25歳とは思えない落ち着きで、声も通ってた。
そして柳家三三がいつものひょこひょこ歩きで登場。兼好はまじめな会津人らしくない、などと相変わらず人を食ったマクラから「湯屋番」。流れるような運びが心地良い。「古典でサービスって言わないほうが」とか、番台のおバカなひとり芝居を熱心に見物しちゃう客とかが剽軽で、さすがの高水準。
続いて三遊亭兼好が勢いよくあがり、がらっと賑やかに。今の会津人は戊辰政争で亡くならなかった人の子孫、今年は眞子さまも日大理事長も救えなかった、一生懸命やったのは大谷の応援くらい、落語家は大谷と違ってすぐ見下しちゃうから駄目、白鳥ファンとか、などと笑わせて「三方一両損」。ポンポンと江戸っ子らしいテンポ、無茶で愛らしい左官金太郎のキャラが最高。大工熊五郎をいちいち町名から呼ぶとか。訴えをきいた大岡越前がぼそっと「こいつら面白い」とつぶやくのもいいなあ。

仲入後は兼好さんで久々の「館林」。調子に乗っちゃう素人剣術で笑わせといて、シュールな幕切れにまた呆然。相変わらず一筋縄じゃない。
最後は三三で、季節感たっぷりの「富久」。火事と富くじという禍福に翻弄される、弱い庶民を理屈抜きに生き生きと。もしかすると理不尽なコロナもこんなことかも、と思えてくる。登場人物のキャラを際立たせつつ、「三方一両損」の一節とか、聞こえてきた夕焼けチャイムまで取り入れちゃう余裕っぷりがさすが。

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