蜘蛛女のキス
蜘蛛女のキス 2021年11月
アルゼンチン作家マヌエル・プイグの原作を「キャバレー」「シカゴ」のジョン・カンダー&フレッド・エブがミュージカル化。トニー賞受賞の1992年版で、劇団チョコレートケーキの日澤雄介としてはミュージカル初演出だ。人間性の抑圧、マイノリティーの葛藤、そして命を賭した選択という複雑なテーマを、キッチュかつきらびやかに描く濃厚な演目。それだけに、もうちょっと俳優陣に怪しさが欲しかったかな~
東京芸術劇場プレイハウス、バルコニー上手で1万3500円。休憩を挟んで3時間。企画制作ホリプロ。
ファシズム下、拷問が横行する南米の牢獄。ゲイのモリーナ(石丸幹二)は政治犯バレンティン(村井良大)と同室になり、憧れのハリウッド映画と大女優オーロラ(元宝塚の安蘭けい)を熱く語る。何もかも対照的な2人だけど、次第に心が通いあう。しかし所長(鶴見辰吾、木場勝己の代役)は病気の母親(香寿たつき)を材料にモリーナに圧力をかけ、恋人マルタ(小南満佑子)へのバレンティンの伝言を教えるよう迫り…
嫌な臭いがしそうな牢獄の暗さと、オーロラ登場シーンのラテンなキラキラ感、このギャップが凄い。オーロラとは過酷な現実をしばし忘れさせる、なけなしの救いであり、残酷なモルヒネがもたらす混濁であり、また演じた「蜘蛛女」が死を、すなわち悲劇の行き着く先を象徴する。壮絶です。
二村周作の美術、佐々木真喜子の照明で陰影もくっきり。村井と小南の歌唱が伸び伸びしてた。演劇だったら佐々木蔵之介とかで観てみたいかも。

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