落語「味噌豆」「華やかな憂鬱」「うどん屋」「稲川」
落語敎育委員会 2021年2月
楽しみな3人の落語会でまたまたなかのZERO小ホール、3700円。2時間弱。
いつもの注意アナがわりのコント。今回は三遊亭兼好が昇進改名という設定で、鬼の面で登場した師匠役・柳家喬太郎が散々暴れ「名前は非常事態宣言だ!三遊亭にはいい名前だ!」。なぜって「延長(圓朝)になる」というオチ。いやー、巧いな~
開口一番は三遊亭好二郎(兼好の弟子の2つ目)。九州での会で運転手をした苦労などを語ってから、節分にひっかけて「味噌豆」を爽やかに。味噌の自家製する仕込みの豆なんですね。ほくほく美味しそう。
続いて喬太郎登場。マクラの初天神への反応で「今日はマニアばっかりだよ!」と叫んだあたりから、飛ばす飛ばす。池袋の居酒屋、寄席の出待ち、AV女優さんとの記念撮影…などなどから水商売ネタで2014年に聴いた「華やかな憂鬱」(出世キャバクラ)。爆笑でした。
で、中入り後に兼好さんが喬太郎の「不適切な発言」をお詫びし、「え、これから?」と笑わせて「うどん屋」。初めて聴くけど、喬太郎さんの暴走で時間が押しちゃっているから、短縮バージョンで。屋台の鍋焼きうどん屋が酔っぱらいにからまれたりする、なんてことない噺なんだけど、冬の夜の凍てつく感じがいい。小さんの得意ネタだったんですね。いつもどおり軽妙。
そしてトリで三遊亭歌武蔵が、短く仕上げた兼好を褒め、新年の挨拶、大相撲の変則興行、北の富士さんの面白発言と通なマクラから「稲川」。これも初めて聴く人情噺。突き相撲で名をはせた横綱太刀山は「四十五日(一月半)」と言われた、むかし大坂の関取・稲川は江戸で贔屓もなく寂かったとき、乞食に蕎麦を奢られて喜んで食べた、実は乞食は魚河岸の旦那で意気に感じ、魚河岸中で贔屓になる。大正時代の力士がモデルなんですね。面白かったです!
« 三三「橋場の雪」「短命」「大工調べ」 | トップページ | 文楽「吉田屋」「寺子屋」 »
「落語」カテゴリの記事
- 談春「宮戸川」「棒鱈」「百川」(2025.09.28)
- 落語「牛ほめ」「ちりとてちん」「大工調べ」「法事の茶」「お若伊之助」(2025.08.03)
- 俺のミヤトガワ(2025.04.29)
- 落語「元犬」「黄金の大黒」「代書屋」「抜け雀」「蝦蟇の油」「雪の瀬川」(2025.02.08)
- 2024年喝采尽くし(2025.01.01)

コメント