« 文楽「桂川連理柵」 | トップページ | 23階の笑い »

三人の国宝「葛城」「祈り」

三人の国宝~祈り~ 2020年12月

創作能を中心にした、ちょっと不思議なイベントに行ってみた。国立能楽堂の脇正面で1万円。休憩2回で1時間40分。

まず長唄鳴物の藤舎名生(とうしゃ・めいしょう)が横笛(篠笛)を独奏。嵯峨野の風景「竹林の詩」、義経と天狗の激しい剣の修業から静かな風に至る「蔵馬」。80近いけど背筋が伸びてます。
休憩後に一調一管「葛城」。観世流・梅若実玄祥の謡、大蔵流・大倉源次郎の小鼓に、若手から藤田流・竹市学の能管が加わる。この季節に合わせ、雪の葛城山に女神が舞う能「葛城」を題材にした、藤田六郎兵衛による作調曲とのこと。さすがに音が力強い。
続いて西尾智子プロデューサーの司会による国宝三人のトーク。70歳超えた実さんは、声も内容もしっかり。一方、京都住まいの名生さんが山歩き話などして、終始マイペースなのが微笑ましい。

休憩を挟んで眼目の創作能「祈り」。国宝三人に、無名塾出身のテノール・佐賀龍彦がバロック初期にあたるカッチーニ「アヴェ・マリア」を歌う。実さんが2002年、ニューヨークで同時テロ追悼薪能として舞ったそうで、作り物で登場して、邪気を払うような動き。でもここ数年、重病を経験したせいか、足がお辛そうでした…

20201220-050 20201220-053

« 文楽「桂川連理柵」 | トップページ | 23階の笑い »

能・狂言」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« 文楽「桂川連理柵」 | トップページ | 23階の笑い »