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「日本振袖始 大蛇退治」

十二月大歌舞伎 第四部 2020年12月

再開後は映像主体の演目だった玉三郎が通常出演と聞き、「日本振袖始 大蛇退治」に駆けつける。玉三郎、菊之助が役者らしさを発揮、舞踊のフォーメーションも見事で、休憩なしの1時間弱があっという間だ。やはり入りの良い歌舞伎座1F上手はし、前の方で8000円。

近松の時代物浄瑠璃を1971年、6世歌右衛門が舞踊として復活させ、1998年に玉三郎が新たな構成に仕立てたそうです。以来上演は数えるほどで、私も初見で堪能。
岩長姫、実は八岐大蛇が棲まう出雲の森。謡いがかりの義太夫で美女・稲田姫(梅枝)が登場、生贄にされる運命を嘆く。恋人・素戔嗚尊(凛々しい菊之助)は羽々斬(はばぎり)の名剣をもたせる。すっぽんから真っ赤な衣装で岩長姫(玉三郎)がせり上がり、大拍手。謡曲「猩猩」を踏まえた浄瑠璃にのって八つの瓶を呑み干し、月の光のした存分に踊り、稲田姫を呑んで姿を消す。今回は妖気よりも、扇の表現など色気が勝っていて、楽しそうな感じが印象的。

格好いい大薩摩を挟んで、後半は神力無双の素戔と大蛇との立ち回りだ。玉さまは角に毒々しい隈取、金と黒の鱗模様の衣装に変身。八頭八尾の怪物とあって、7人もの分身役が揃いの出で立ちで、固まってエビ反ったり、長く伸びてのたうったり、一糸乱れぬ舞踊を繰り広げる。いやー、「鬼滅」もびっくりの大迫力だ。おどろおどろして美しくて、どこか虚無的。ついに稲田姫が名剣で大蛇の腹を裂き、十握(とつか)の宝剣も携えて戻り、玉さまが岩の、そのまた上の段に登って幕となりました。
孝太郎のコロナ感染で一時、玉さまの休演があったけど、無事復帰。邪気を払う芸の力。面白かった!
 
20201223-005 20201223-008

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