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一之輔 YouTube落語生配信

春風亭一之輔の10日連続落語生配信    2020年4月

鈴本演芸場の4月下席(21〜30日)夜の部でトリをとるはずだった一之輔師匠が、17日に公式YouTubeチャンネルを開設。鈴本に合わせ10夜連続で20時10分から、高座の生配信に踏み切った。当初はちょっとやりにくそうだったけど、毎晩期待通りの爆笑で、スーパーチャット(投げ銭)も大賑わい。いいチャレンジでした~
会場はお馴染み、神保町らくごカフェでこじんまりした雰囲気だったが、千秋楽はなんと鈴本からお囃子も加わって。ファンを引き止めたいという熱意+初心者も意識して、マクラは地元・野田や師匠とのお酒の思い出、可愛い息子さんとか、時事ネタのマスクの屋台とか、たっぷり。ネタも真っ向古典から独創まで、ちょっと崩れた口調に色気があって、実力発揮してたなあ。
初日から「団子屋政談」でぶっちぎる。初めて聞いたんだけど、「初天神」のあと大岡越前が出てきて親子の情愛ものになっちゃうアクロバティックな展開を堪能。殿村部長(談春さん)を噂したり、第三夜にはなんと「芝浜」の粗筋をしゃべっちゃってから、バカバカしい「百川」へ。
直前の時間帯に三三さんが生配信で、情緒たっぷり2席披露してたり、一之輔さんが柳家の大事な、といいながら「千早ふる」でのびのび暴走したら、なんとその翌日に小三治さんが偶然なのか「千早ふる」をかけて(前座か!)、その日の「青菜」はきっちりした印象になったり、配信ならではのライブ感も。10席のなかでは、やっぱり雨の日の「笠碁」が可愛らしかく、思わずさん喬さんの録画(渋い)で聴き比べちゃいました。最終日はマスク屋台が出ているご当地上野の、いつもなら花見なのになあ、という感慨から市馬、一之輔で聴いたことがある「花見の仇討ち」で、賑やかに〆。
「団子屋政談」「粗忽の釘」「百川」「千早ふる」「青菜」「らくだ」「笠碁」「鰻の幇間」「お見立て」「花見の仇討」

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At Hopme Gala

MET Opera At Home Gala   2020年4月

番外編続きで、今度はNYメットオペラのオンラインコンサート。スターが世界中の自宅から参加して、4時間も! 贅沢だなあ。

圧巻は音楽監督ヤニック・ネゼ=せガンの指揮で、合唱とオケによる「ゆけ、黄金の翼に乗って」。本番ならアンコールだよね。なんだか無性に切なくて泣けた〜 オケはほかにも「カヴァレリアルスティカーナ」「ローエングリン」と感動。

そしてサプライズ出演のディドナートは、コロナに倒れたビオラ奏者の追悼で、ヘンデルの「ラルゴ」を。もちろん名花フレミングも「オテロ」のアヴェマリアで、ルネパペはドレスデンから映画でもお馴染みの「魔笛」で、それぞれ貫禄を見せつける。

ちょっと意外だったのはポレンザーニ。弾き語りで「ロンドンデリー」、ダニーボーイを素朴にも切なく聞かせた。続いてガランチャがリガから、カメラ目線ガンガンで「カルメン」を演じ切ったのが楽しそうで、素晴らしいエンタテーナーぶりでした。ヨンチェバは「ルサルカ」を美しく。

ひときわ楽しかったのはダムラウかな。フランスの自宅キッチンから、夫のテステと「ドン・ジョバンニ」を歌い上げ、最後は2人の息子さんも登場。アラーニャもクルジャクと「愛の妙薬」を、自宅なのにがんがん動き回ってコミカルに歌い上げてて、可愛かった。なかなか歌い終わらないハヴィエル・カマレナも爆笑。ほかにカウフマン、なぜか夫婦ともスタジオからだったネトレプコ、期待のリセット・オロペサ、イザベル・レナード、ピアノ弾き語りのエリンモーリーらと盛り沢山でした。

ちょっと雰囲気を感じる自宅、metの模型や押隈が面白かった。

1 Peter Mattei  ドン・ジョバンニ
Stockholm Archipelago, Sweden 
2 Roberto Alagna and Aleksandra Kurzak  愛の妙薬
Le Raincy, France
3 Anita Rachvelishvili サムソンとデリラ
Tbilisi, Georgia
4 Michael Fabiano オネーギン
Bonita Springs, Florida
5 Renée Flemingオテロ
Virginia
6 The Metropolitan Opera Orchestra カバレリア・ルスティカーナ
7 Joyce DiDonato セルセ「オンブラ・マイ・フ」
8 Jonas Kaufmann ユダヤの女
Munich, Germany
9 Marco Armiliato(指揮者ピアノ)
Lugano, Switzerland
10 Ambrogio Maestri アンドレア・シニエ
Lugano, Switzerland
11 Erin Morley 愛の妙薬
New Haven, Connecticut
12 Michael Volle タンホイザー
Berlin, Germany
13 Elza van den Heever マラン・マレ
Montpellier, France
14 Matthew Polenzani  ロンドンデリー「ダニーボーイ」
Pelham, New York
15 Elīna Garanča カルメン
Riga, Latvia
16 Orchestra ローエングリン
17 Bryn Terfel and Hannah Stone ”If I Can Help Somebody" Mahalia Jackson
Wales
18 Jamie Barton ドンカルロ
Atlanta, Georgia
19 Quinn Kelsey ドンカルロ
Toronto, Canada
20 Angel Blue  ルイーズ
Alpine, New Jersey
21 René Pape 魔笛
Dresden, Germany
22 David Chan(コンサートマスター) タイスの瞑想曲
Closter, New Jersey
23 Ildar Abdrazakov ロミオとジュリエット
Moscow, Russia
24 Joseph Calleja ロミオとジュリエット
Mellieha, Malta
25 Golda Schultz つばめ
Bavaria, Germany
26 Anthony Roth Costanzo ガウラのアマディージ
New York, New York
27 Sonya Yoncheva ルサルカ
Geneva, Switzerland
28 Orchestra+Chorus ナブッコ「行け、我が想いよ、金色の翼に乗って」
29 Nadine Sierra ボエーム
Valencia, Spain
30 Piotr Beczała トスカ
Zabnica, Poland
31 Diana Damrau and Nicolas Testé ドンジョバンニ
Orange, France
32 Lawrence Brownlee 清教徒
Niceville, Florida
33 Gunther Groissböck 無口な女
Lugano, Switzerland
34 Yusif Eyvazov
Vienna, Austria
35 Isabel Leonard ウエスト・サイド・ストーリー「Somewhere」.
New York, New York 
36 Ailyn Pérez and Soloman Howard ルイザミラー
Chicago, Illinois
37 Lisette Oropesa 悪魔のロベール
Baton Rouge, Louisiana
38 Nicole Car and Etienne Dupuis タイス
Paris, France
39 Stephen Costello and Yoon Kwon Costello ファウスト
New York, New York
40 Javier Camarena 海賊
Zurich, Switzerland
41 Anna Netrebko ラフマニノフ6つの歌「歌うな、美しい女よ」
Vienna, Austria

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エウゲニ・オネーギン

巣ごもりシアター エウゲニ・オネーギン   2020年4月

誠に残念ながら、コロナ対応でライブ公演はすべてキャンセルなので、備忘録として映像鑑賞を記録します。
まずは2019年オープニングで、台風のため公演が中止になったチャイコフスキー「エウゲニ・オネーギン」を、新国立劇場のオンライン配信「巣ごもりシアター」で。アンドリー・ユルケヴィチ指揮、東京フィル。

2013年のMETライブビューイング、2016年のマリインスキー・オペラの来日公演で聴いた演目だ。METのネトレプコ、グヴィエチェン、ベチャワのゴールデントリオが、記憶に強く残っている。

今回、キャストはロシア出身で固めていて、タチヤーナのエフゲニア・ムラーヴェワ(サンクトペテルブルク生まれのソプラノ)が気品もあって良かった。タイトルロールのワシリー・ラデューク(バリトン)は徐々に調子を上げ、レンスキーのパーヴェル・コルガーティン(テノール)はやや軽いけど、のびのび。グレーミン公爵のアレクセイ・ティホミーロフ(バス)が堂々として情緒もあって、拍手が多かった。

モスクワのヘリコンオペラの芸術監督ドミトリー・ベルトマン演出の新制作。妹オリガ(ロシアや東欧で活躍するメゾ、鳥本弥生)は冒頭、フリフリのピンクドレスでコミカルだけど、幼く未熟な設定を象徴的に表現。大詰めでは一転、大人になったタチヤーナが、美しい真っ赤なドレスを脱ぎ捨て、哀しい心情を吐露するのがドラマチックだ。合唱がストップモーションなどで達者に、心ない世間を表す。演劇だなあ。

One world Together at Home

One World Together at Home   2020年4月

番外編で、劇場ロスのなか、ストリーミングのイベントを満喫する。まずは非営利団体Global CitizenとWHOが主催、レディガガがキュレーションを担当し、それぞれ自宅から歌う豪華ライブだ。

なんといってもローリングストーンズのYou cant always get what you want、エアドラムでもグルーブが伝わってきて、ものすごく楽しそうなのが良いなー。リゾの魂の熱唱Change is gonna come、そしてビリー・アイリッシュはお兄ちゃんと、渋くsunny を。お若いのに雰囲気たっぷりだ。ほかにジョン・レジェンド、サム・スミスのセッションStand by meとか。トリのセリーヌ・ディオン、アンドレア・ボチェッリ、ジョン・レジェンドのPrayerの伴奏は、なんとランラン!

医療従事者の応援が目的で、3大ネットがあいのりし、各種ネットサービスでも生配信、協賛は名だたる企業がズラリ。コメントにはゲイツ夫妻やらブッシュママやらオバマ妻やら。この設計力、さすがだなあ。
以下、本編のセットリストです。

1. "Smile" by Lady Gaga
2. "Lean On Me" & "Love's In Need of Love Today" by Stevie Wonder
3. "Lady Madonna" by Paul McCartney
4. "Rainbow" by Kacey Musgraves
5. "I'm Still Standing" by Elton John
6. "Carnaval" by Maluma
7. "Yellow" by Chris Martin
8. "What A Wonderful World" by Camila Cabello & Shawn Mendes
9. "River Cross" by Eddie Vedder
10. "A Change Is Gonna Come" by Lizzo
11. "You Can't Always Get What You Want" by The Rolling Stones
12. "Higher Love" by Keith Urban
13. "African Giant" & "Hallelujah" by Burna Boy
14. "People" by J Lo (Jennifer Lopez)
15. "Stand By Me" by John Legend & Sam Smith
16. "Wake Me Up When September Ends" by Billie Joe Armstrong
17. "Sunny" by Billie Eilish
18. "Soon You'll Get Better" by Taylor Swift
19. "The Prayer" by Celine Dion, Andrea Bocelli, Lady Gaga, Lang Lang, John Legend

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