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志の輔「ぞろぞろ」「メルシーひな祭り」「八五郎出世」

志の輔らくご~PARCO劇場こけら落とし  2020年2月

3年半の建て替えをへて再オープンした渋谷パルコの、オープニングシリーズ。約20年続いた名物「志の輔らくご」の復活に参戦した。期待通りの笑いと涙。斜度があって見やすい中段やや後ろで5000円。仲入りを挟んでたっぷり3時間弱。
まずは「2001年宇宙の旅」のテーマをバックに、上空からパルコに迫る映像で盛り上げ、師匠がまさかの三番叟! 続いてこけら落としの一席へ。ちゃんと舞踊の師匠に三番叟を習った、本当にやるんですかと言われたけど、こけらという字はもう無くなった、パルコは600席に増え、なにもこんな大きい会場でやらなくてもと思う、今回は特別料金5000円、しかも御縁袋付き、新しい五円玉がまだ足りない、などと笑わせつつ古典の「ぞろぞろ」。
舞台は稲荷神社の門前の、はやらない茶屋。主人が懸命に祈ると、1足しかないわらじを求める客が次々訪れ、不思議にもわらじがぞろぞろ、ご利益にあやかろうとした床屋では… 千客万来のめでたい噺でした。
続いて事前予告の定番新作は、寂れた店つながりで「メルシーひな祭り」。フランス特使の奥方と幼い娘が、雛人形みたさに訪れたのはナンの変哲もない商店街。会長が張り切って案内するも、おつきの「外務省」とはすれ違ってばかり。最後にせめて雛人形を見せたい、という商店街の面々の気持ちが通じて… 庶民の人情が、可笑しくて泣ける。さすがです。舞台後方で雛壇実演付き。

仲入り後は学生時代に来たパルコ劇場は仲代達矢と山口果林、当初は2席のはずが、冒頭映像の制作でパルコ公演を振り返ったら大好きなのにかけていない演目に気づいた、と振っておいて、おめでたい一席は待ってました「八五郎出世」。気のいい八五郎がどんどん酔っていくさま、おっかあと長屋のつながりに磨きがかかった感じで、またまた笑って涙~

ラストはお三味線やお囃子、雛壇の劇団メンバーが登場して手締め。劇場はロビーにゆとりがあり、外階段からは渋谷の街が一望できて、いい感じ。樂しかった!

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