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神の子

コムレイドプロデュース「神の子」 2019年12月

観劇納めは作・演出赤堀雅秋。リアルなダメ人間たちの日常が、いつものように脱力系の笑いで描かれるんだけど、いい年したオトナの淡い恋が苦くて切ない。本多劇場の中ほど、やや下手寄りで8500円。休憩なしの2時間。

人生に何の展望もない池田(大森南朋)は、楽しみといえば警備員仲間の五十嵐(田中哲司)、土井さん(でんでん)と繰り出すパチンコぐらい。美咲(長澤まさみ)と出会って、柄にもなくゴミ拾いボランティアを始めるが、グループは怪しい新興宗教とつながっていて… 都市の孤独のよるべなさが、「美しく青く」の被災地とまた違った現代性を帯びる。

大森はだらしないキャラがはまって、「市ケ尾の坂」に続いていい感じ(個人的に、何故か当たり外れを感じる人)。クールな寅さんというべきか。長澤はコメディ味を封印し、影のあるギリギリの女を好演。涙も自然で、なかなか幅がある女優さんです。終始ヘラヘラした田中、思い込みの激しいでんでんは安定。2人と三角関係にあるスナックのママ、江口のりこが籐椅子シーンで驚かせる。キレるサラリーマン永岡佑と、同じく危ないフリーター赤堀に説得力があり、ボランティア仲間の石橋静河が見事なバレエを披露して、爽やか。珍しく田中がとちるハプニングがあったけど。

突然怒鳴りだすシーンが多いのは、閉塞感の現れなのかな。いつもながら随所に挟まる歌謡曲(青山テルマ!)と、雪が効果的。具象なんだけど削ぎ落としたセットは土岐研一。客席には秋元康さんらしき姿も。

20191228-010

 

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