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文楽「一谷嫩軍記」

第209回文楽公演  2019年12月

12月恒例、中堅を応援する公演に足を運ぶ。並木宗輔の遺作「一谷嫩軍記」で、いよいよ玉助さんが大役・直実とあって感慨深い。太夫は引き続き、奮起を期待。国立劇場小劇場、中央の前の方で6400円。休憩を挟んで4時間半。
「熊谷陣屋」は歌舞伎で数回、文楽でも2回観たことがあるけど、今回は「陣門の段」からの上演で、経緯がよくわかる。冒頭の直実が手傷を負った一子・小次郎(一輔)を救出するところで、敦盛と入れ替わるんですねえ。敦盛のフィアンセ玉織姫が、横恋慕した平山の手にかかっちゃう「須磨浦の段」をへて、「組内の段」。謡ガカリに始まる厳かさのなかに、直実が敦盛、実は身代わりの我が子を討つという、悲壮なシーンだ。小さい人形が遠方の人物を表すといった仕掛けも面白い。
「熊谷桜の段」で制札のフリがあり、いよいよクライマックス「熊谷陣屋の段」へ。二人の母、石屋、実は因縁ある平家の武将が登場し、ジェットコースターのように事態が展開していく。変転するそれぞれの運命が、まさに無常。玉助さん大活躍です。織太夫・燕三、靖太夫・錦糸のリレーで、さすがに安定し、人形も相模に勘彌、藤の局に蓑二郎、義経に玉佳となかなか見ごたえがあった。
伝承の敦盛塚や制札、青葉の笛が、須磨に現存しているというのも興味深いです。いつか見たいもんですね。ロビーでは勘十郎さんらが、台風19号被害への義援金を募ってました。

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