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トゥーランドット

トゥーランドット  2019年7月

新国立劇場オペラのシーズン締めくくりは、2年がかりで初めて東京文化会館と共同制作する「オペラ夏の祭典」。スケール大きく、聴き応え、見応え十分の舞台です。芸術監督の大野和士が指揮し、オケはなんと音楽監督を務めるバルセロナ交響楽団を招聘。2階席前の方で、大掛かりなセットもつぶさに。2万9160円。休憩2回を挟んで約3時間。
歌手は高水準で、タイトロールはワーグナーでお馴染みイレーネ・テオリン(スウェーデン出身のソプラノ)。期待通りの迫力だ。カラフのテオドール・イリンカイ(ルーマニアの若手テノール)も伸び伸びとして、負けてない。そして何といっても、英国を本拠とするリューの中村恵理が、可憐なだけでない芯の強さを好演。アルトゥム皇帝の持木弘ら、日本人キャストもいいバランスだ。
言わずと知れたプッチーニの美しい旋律に対し、演出は刺激的。バルセロナ五輪開幕式を手掛けたアレックス・オリエは、まずステージいっぱいに、モノトーンの巨大なインド階段井戸を組み立てた。民衆が底辺で蠢くなか、天上から姫と皇帝が、巨大宇宙船で上空から降りてくるスペクタクル。支配と抑圧、階層の分断がくっきりする。タタールを追われた王子カラフの、王位への執着も強烈だ。
冒頭ではなぜ姫が残酷になったのか、その根っこのトラウマを見せる。そのうえでラストを通常のおとぎ話から、大胆に読み替え。確かにプッチーニの絶筆を書き足したとあって、リューが犠牲になり、姫が改心しちゃうハッピーエンドだと、ご都合主義は否めない。今回はリューが倒れた後も舞台上に残り、決して改心しない誇り高い姫の、究極のプロテストで幕を閉じる。悲劇なんだけど、納得感はあったかな。
分厚い合唱は、新国立劇場合唱団、藤原歌劇団合唱部、びわ湖ホール声楽アンサンブル。児童合唱はTOKYO FM少年合唱団。贅沢~

終演後、6倍の確率をかいくぐってバックステージツアーに参加できました。巨大セットの迫力を堪能。テオリン様が各幕の冒頭から、狭い宇宙船で待機しているというのは驚きでした。

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