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落語「万病円」「お化け長屋」「館林」「洒落小町」

第二十五回渋谷道玄坂寄席 三遊亭兼好・三遊亭萬橘ニ人会 2019年6月

広瀬和生プロデュース、圓楽党同士の2人会で、年1回ペースで開催しているそうだ。評判の萬橘をお初で。確かに独特のおかしみが秀逸です。常連グループが多そうなマウントレーニアホール、こぢんまりした渋谷プレジャープレジャーの真ん中へんで、ワンドリンク付き3900円。映画館ぽい椅子だし、開幕前にビールとポップコーンですでに楽しい。
開口一番は三遊亭まん坊(萬橘のお弟子)で「手紙無筆」。続いて萬橘で「万病円」。人をくったクセのあるキャラが噺にぴったりだなあ。屁理屈ばかり言う浪人が、湯屋で下帯を洗うわ、餅屋や古着屋にからむわ、やりたい放題。紙屋で万病に効くという薬をみつけ、「本当に万あるか」と難癖をつけると主人も負けずに「百日咳に四十肩に…」とやり込めちゃって、滑稽かつ痛快だ。ひとつ間違うと浪人の横柄さが鼻につきそうだけど、ただのテンポの良いダジャレ合戦で聴かせ、浪人が言い負かされて心底悔しがるのもお茶目。
続いてお馴染み兼好が登場。いつもの朗らかハキハキ口調で「萬橘は不機嫌なほど面白い」とかからかいつつ「お化け長屋」。空き家を物置にしたい長屋の面々が一計を案じ、怪談をでっちあげて借り手を追い返す。長屋の古狸こと杢兵衛の、立板に水の講談口調が巧い。ところが次に来た男は乱暴者で全く怖がらず、お化け上等とばかり、いちいち「ああ、それな」とまぜっ返す。杢兵衛が「お前面白いな」と強がるのがチャーミング。長屋総出の、さながらホーンテッドハウス騒ぎが賑やかだ。
仲入り後も兼好で「館林」。町人が剣術を習った幕末のこと。先生から上州・館林で賊を召し捕った武勇伝を聞き、早速町内で真似して失敗する。ラストがあっけないせいか、あまり演る人がいないらしい。シュールです。
トリは再び萬橘で「洒落小町」。バカバカしくて爆笑。お松がご隠居に亭主の浮気を盛大に愚痴り、「在原業平は井筒姫の歌に感じ入って、浮気をやめた」と諭される。それで亭主に優しくするんだけど、これがトンデモ。色気ゼロのお松さんのガチャガチャぶりが規格外で、ついには亭主をダジャレ攻めにしちゃう。ハイレベルでした~

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