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東京大神宮寄席「め組の喧嘩」「妾馬」「亀甲縞治兵衛」

東京大神宮十七日寄席百回記念  2019年5月

飯田橋にある「東京のお伊勢さま」、東京大神宮で創建日ゆかりの毎月十七日に開催してきた寄席が、令和初回にちょうど百回を迎えたということで、足を運んだ。浪曲、音曲まで常連出演者が勢揃いだそうで、充実。この寄席の熱心なファンが集まった感じで、賑やかで雰囲気が良い。境内にあるマツヤサロン4F宴会場、自由席で予約2500円。中入りを挟んで2時間強。

元「東京かわら版」編集長の大友浩さんの挨拶の後、いきなり大好きな神田春陽の講談から。昼に芝大神宮に寄ったということで、昨秋に聴いた「め組の喧嘩」。勧進相撲の発端から歌舞伎の忠臣蔵見物へ、人情を挟まず喧嘩一直線だ。改めて、今月の歌舞伎版と比べ、江戸っ子の直情とテンポが心地いい。芝居小屋の花道にぬっと大男が現れ、腹切り途中の勘平が必死で楽屋へ逃げるあたり、目に浮かぶよう。いつものように釈台を自分で片付けてましたね。
続いて音曲は桂小すみ。小文治のお弟子さんだそうです。国費でウィーンにミュージカル留学し、音楽の先生をした後、国立劇場の寄席囃子研修などを受けたという変わり種。粋な三味線、ちょっと馴れ馴れしいしゃべりが飄々として面白い。自宅での練習を散歩中の犬が見ているとか。塩ビ管の尺八でアメイジンググレーズも。
前半最後は三代目・桂やまとの落語で「妾馬」。代々荒川住まいだとかで、明るくて勢いがある。兄や母の情でほろっとさせるけど、ベタベタしない。本寸法の古典というべきか。
中入りに演台をしつらえ、後半は浪曲から。瑞姫(たまき)、曲師は紅坂為右エ門で「亀甲縞治兵衛」。藤堂藩の杉立治兵衛が財政難を救おうと、名産の綿を使った亀甲縞の反物を売り込む。堂島の商人は厳しくて思うような値がつかず、人気の2代目團十郎に頼み込む。團十郎は意気に感じて、反物を舞台衣装の浴衣にしたうえ、芸妓衆まで動員して宣伝してくれて、大成功。團十郎家の基礎を築いた「不動の申し子」「千両役者」を取り上げた華やかさに加え、広告宣伝のセンスを感じさせる現代的なお話です。
トリは漫才で、宮田陽・昇(よう・しょう)。中国地図など記憶力を見せつけつつ、すれ違うやり取りをポンポンと。講談、古典落語とかっちりしたストーリーを聴いた後とあって、漫才という芸の自在さが面白かった。
最後は全員登場して、春陽さんのリードで三本締め。お土産は本日分も含め、百回分の根多帳コピーという貴重なものでした~
せっかくなので帰りに大神宮にお参り。大正天皇の結婚式で神前結婚式を始め、今では婚活のパワースポット。毎月17日はキャンドルナイトということで、参道が優しく照らされてました。

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