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落語「野ざらし」「縁切り榎」

落語教育委員会 三遊亭歌武蔵・柳家喬太郎・三遊亭兼好 三人会  2019年5月

ほぼ2年ぶりの「教育委員会」で、個性を味わう。なかのZERO小ホール、割と舞台に近い下手端で3600円。中入りを挟み約2時間。
恒例の冒頭「コント会見編」は、新元号発表中に兼好さんの携帯が鳴り、「三平独演会?行けません」「円楽新聞です」。小物ぶりがさすが。肝心の新元号パネルは「冷やし中華始めました」で、喬太郎さんが注文にきてオチ。
当方の体調がいまいちで、前座の金原亭馬太郎「三人無筆」、歌武蔵「莨の火」は集中できず残念。中入りで体調復活し、兼好さんを楽しむ。勢いある喋りで、いきなり会場から笑いがもれちゃうのが、さすが。明るく、がちゃがちゃしていて剽軽なんだけど、底抜けに可笑しいわけではない。どこか知的で、庶民のしたたかさが滲む。あとで喬太郎さんが「目が笑ってない」と評してましたね。本当に独特な噺家さんだなあ。
相撲観戦の不思議などでたっぷり盛り上げ、釣りを見ている人の小咄から「野ざらし」。八五郎は隣の浪人を美人が訪ねてきた経緯を聴き、真似をして美人のしゃれこうべを弔おうと、向島(隅田川)に出かける。身勝手な噺なんだけど、好きでもない釣り場での無茶苦茶ぶり、サイサイ節がテンポがよく軽快(途中、席で言い合っているお客さんがいて気が散ったけど)。見つけたしゃれこうべが美人ではなく、男が訪ねてきちゃう、というサゲで、これは上方の元ネタに近いんですかね。
そしてトリは喬太郎。小さんの命日で墓参に行った、かつては墓所に「ここから二つ目」と掲示してあった、という実話から、渋滞でタクシーの運転手さんが4回結婚した波乱の人生を存分に語り、「続きは次回」と言われて驚いたこと、運転手さんの携帯が鳴って、その会話のモテぶりが気になった…といったマクラから「縁切り榎」。圓朝作の得意な噺らしい。元旗本の呑気な次男坊が、深い仲の芸者、武家の娘2人のどちらかと別れようとして別れられず、煩悶の挙げ句、縁切り榎を訪れてみると、当の2人と鉢合わせ。いわく2人とも「あなたと縁を切りたくて」。
こちらも身も蓋もないストーリーなんだけど、だらしない次男坊、情の深い芸者、毅然とした武家のお嬢と、キャラのデフォルメがなんとも絶妙。途中出ていっちゃったお客さんをいじったりしつつ、ぐいぐい引き込むところが喬太郎ならでは。縁切り榎は実際に板橋にあって、和宮降嫁の折はわざわざ菰で覆った、という逸話があるそうです… ロビーでは落語好き知人とも遭遇。面白かった!

20190516-006

 

 

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