« スカイライト | トップページ | 三三「明烏」「文七元結」 »

歌舞伎「阿古屋」「あんまと泥棒」「二人藤娘」

歌舞伎座百三十周年 十二月大歌舞伎 夜の部 2018年12月

クリスマスは歌舞伎見物。玉三郎が昭和の歌右衛門から受け継ぎ、平成では一手に上演してきた阿古屋を、いよいよ後輩の梅枝、児太郎に手渡す話題の公演だ。今回は極付Aプロ玉さまバージョンを選択。前のほう中央のいい席で1万8000円。休憩2回で3時間半。
眼目の「壇浦兜軍記 阿古屋」は2015年にも観たけれど、今回の三曲のほうがしっとりと、そして気持ちが伝わってきた気がする。さらに進化しているということか。いっそ殺せと三段の上できまるシーンの大きさ、艶やかな孔雀の俎板帯も圧巻。捌き役・重忠の坂東彦三郎がキビキビしたセリフ回しでまたいい。菊五郎、羽左衛門につながる家だものなあ。人形ぶりの敵役・岩永はギョロ目がうってつけの松緑。
ちなみにBプロは梅枝、児太郎が交互に阿古屋を演じ、玉さまがなんと岩永に回るのも話題で、人形ぶりを玉男に習いに行ったとか。さすが驚かせます。
休憩後は一転、徹底して貧乏くさい「あんまと泥棒」。すごい落差だなあ。ラジオドラマを17世勘三郎の希望で、1966年に舞台化したそうで、ずる賢いあんまがこそ泥の鼻をあかす話。歌舞伎らしくないけれど、癖の強い中車がはまり役だ。中村嘉葎雄の演技がベースだそうです。
あんまの秀(中車)の貧乏長屋に泥棒権太郎(松緑)が押し入り、期限一昼夜の高利貸し・烏金(からすがね)の稼ぎを出せと凄む。焼酎を飲み始めると「らくだ」よろしく、酔うほどに立場が逆転し、秀はいかに座頭が図太いかと説教。権太郎は切々と身の上を語り、ついには秀の出まかせに同情して2朱を恵んじゃう。大活躍の松緑も人の良さがいい感じ。
追い出しは長唄舞踊「二人藤娘」。藤十郎、玉三郎で観た舞踊の2人バージョンで、2014年初演だそうです。舞台いっぱいの松と藤の花がまず艶やか。Bプロで阿古屋に挑戦している梅枝と児太郎の藤の精が、同時に舞台と花道に登場して目を奪う。衣装の色のコントラストも美しい。藤音頭、ほろ酔いから軽妙な手踊りへ。2人とも若く華やかだけど、姿の良さは梅枝が一枚上かな。
今年の歌舞伎も話題満載でした~ 客席には政治家一家の姿も。

20181224_087

20181224_083

« スカイライト | トップページ | 三三「明烏」「文七元結」 »

歌舞伎」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 歌舞伎「阿古屋」「あんまと泥棒」「二人藤娘」:

« スカイライト | トップページ | 三三「明烏」「文七元結」 »