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内田光子シューベルトピアノ・ソナタ第4番、第15番、第21番、サラバンド

内田光子ピアノ・リサイタル シューベルト・ソナタプログラム  2018年11月

秋の一夜、透徹したピアノの音に浸る。そんな感じのコンサートに足を運んだ。サントリーホール大ホール、中央やや上手寄りのいい席で1万4000円。休憩を挟んで2時間弱。
きっかけは村上春樹との対談本で小澤征爾が「度胸がある」等々絶賛していたこと。2017/18シーズンはシューベルトのピアノ・ソナタシリーズとして12作品を選び、ロイヤル・フェスティバル・ホール、ウィーン楽友協会、カーネギーホールなどで演奏会を開催。ラトル指揮ベルリンフィル、サロネン指揮シカゴ響、ドゥダメル指揮ロサンジェルスフィルと共演したとか。凄すぎます。
細い長身で、年末には70歳になるとは思えない、颯爽とした感じで登場。おもむろに赤い布で持ってきたメガネをかけ、ときにメガネを直しながら、わりあい淡々と進行。残念ながら私は猫に小判ながら、余白の部分から強靭な集中力が伝わってくる。
曲目はまず第4番イ短調D.537。のっけからシチリアーノ(符点リズム)の粒だった音が、石畳をいくよう。ピアノってヨーロッパの香りがする、なんて思う。華麗。3楽章を弾き終えて、拍手に答えて小さくうなづく仕草は、なんだか可愛らしい。
いったん袖に引っ込んで、第15番ハ長調D.840。通称レリーク(遺作)の、シューベルトが完成した2楽章まで。低音のリズムや広がっていく高音が、明るくて染みる。
休憩20分の間に、ホワイエで偶然出会った知人とおしゃべり。席に戻ると、2階の上手席に報道カメラが大勢来ていて何事かと思ったら、なんと美智子さまがいらしたのでした。満場のスタンディングオベーションに静かに答えていて、当たり前ながら上品~ 
親交があるとかで、再登場した内田光子は美智子さまを見上げ、胸に手を当てて挨拶してから、第21番変ロ長調D.960。わずか31年の人生を駆け抜けた作曲家の、最後のピアノソナタ4楽章をたっぷりと。親しみやすい童謡のようなメロディーと、複雑な転調、鮮やかな起伏に引き込まれました~
アンコールはバッハ「フランス組曲5番」よりサラバンド(3拍子の舞曲)。英国籍でデイムの称号を受けているとか、作品に対する深く知的な解釈で2度もグラミー賞を得ているとか、パートナーがブレア外交の支柱ロバート・クーパーだとか、いろいろ情報はあるけど、今夜はとにかくシンプルに贅沢した!と思えて、大満足しました。

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