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METライブビューイング「コジ・ファン・トゥッテ」

METライブビューイング2017-18第8作「コジ・ファン・トゥッテ」  2018年5月
2008年にウィーン国立歌劇場の来日公演(ムーティ+フリットリ)で聴いたモーツァルトの恋愛喜劇。デスピーナにミュージカルスターのケリー・オハラ(オクラホマ出身のソプラノ)を迎え、設定を1950年代コニーアイランドに置き換えたイギリス人フェリム・アクダーモットの新演出がなんともキッチュ。
イングリッシュ・ナショナル・オペラとの共同制作
サンタモニカ生まれのデイヴィッド・ロバートソンは古典的な指揮。3月31日上演。イングリッシュ・ナショナル・オペラとの共同制作だそうです。東劇で3600円、休憩1回で3時間半。
恋人を試そうと、男2人が変装して互いのパートナーを口説くという、ありえないシチュエーション。それだけに、蛇使いなどちょっと気味悪い大道芸人らが活躍したり、カラフルなコーヒーカップや気球が躍動したり、カラフルな嘘くささがはまってる。
悪戯を仕掛けるフェルランドに長身で甘い美声のベン・プリス(アメリカのテノール)、グリエルモに野性的で表情豊かなアダム・ペラヘトカ(チェエコのバス・バリトン)、そしてお茶目な妹ドラベッラに色っぽいセレーナ・マルフィ(イタリアのメゾ)と、若手が健闘。堅物の姉フィオルディリージ、ひょろっとしたアマンダ・マジェスキー(シカゴのソプラノ)はやや影が薄かったか。
皮肉な策士ドン・アルフォンソで演技派クリストファー・モルトマン(イギリスのバリトン)、さらにモーテルの清掃係のオハラが加わって、モーツァルト節の多様なアンサンブルが心地よく響く。ダンスも盛りだくさんで、他愛ないハッピーエンドで幕となりました。
イングリッシュ・ナショナル・オペラとの共同制作。
イングリッシュ・ナショナル・オペラとの共同制作。
イングリッシュ・ナショナル・オペラとの共同制作。
案内役はシーズン開幕の「トスカ」がよかったディドナートで、主要キャストや大道芸人、次作に登場するヨンチェヴァにインタビュー。さらにゲルブ総裁が新音楽監督のヤニック・ネゼ=セガンと対談した特典映像も。3月の衝撃的なレヴァイン解雇で繰り上げ就任となったけれど、そんなことには引きずられず、1975年モントリオール生まれの若きマエストロは前向きでした~

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