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隣の芝生も。

MONO「隣の芝生も。」  2018年3月

時ならぬ春の雪のなか、京都をベースにする劇団の公演を初見。土田英生作・演出で、軽妙な会話のなかに、誰でも少しは裏があることを漂わせる。幅広い観客が集まった、こちらも初めての座・高円寺1。受付で席が決まる方式で、下手中段になって4200円。休憩なしの2時間。

ある貸しビルにある2部屋を、回り舞台で交互に見せる(美術は柴田隆弘)。心優しい元ヤクザの探偵4人組が、事務所の隣でスタンプショップを営む女性の人探しを手伝う。そのうち、自分たちが足を洗う契機になった事件の真相に気づいていく。
登場人物たちの不器用さ、互いを思いやるさまが温かく、可愛らしい。出だしは口調がちょっと馴染めなかったけど、徐々に笑いがツボにはまっていって、安心して拝見。品よくまとまっているだけに、ヒリヒリ感は薄いかな。

メーンのキャストは皆さんベテランで、安定感がある。妙な方言を使うヘナチョコ元組長の尾方宣久が、学生の頃から人の気持ちがわからなくて、という切なさで舞台を牽引。ビルオーナー「親父さん」の娘でしっかり者、高橋明日香との、そこはかとない恋が泣かせます。
放浪癖があり、事件の鍵を握る兄の大村わたる(柿喰う客、青年団)が、マッシュルームカットと掴みどころのなさで突出。木ノ下歌舞伎にも出てるんですねえ。元ヤクザの下っ端、金替康博が心優しくていい味。
ほかに惚れっぽいほうの兄貴分、水沼健は脚本・演出や大学准教授の顔もあり、説明好きの兄貴分、奥村泰彦は舞台美術でも活躍と、キャリアがある。土田英生は、金替の幼馴染のスカジャンヤクザで出演。ロンドン留学を経て映画・ドラマの脚本も手がけているとのこと。カーテンコールでは劇団結成30周年、という挨拶もありました。

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