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歌舞伎「熊谷陣屋」「寿三代歌舞伎賑」「仮名手本忠臣蔵」

二月大歌舞伎 夜の部  2018年2月

1月に続いて高麗屋3代同時襲名披露の、華やかな舞台に足を運んだ。上手端、両花道の外側の中ほどで2万円。休憩2回で4時間半。

草間彌生のデザインの派手な祝幕で盛り上げ、幕開けは「一谷嫩軍記」から新・幸四郎奮闘の「熊谷陣屋」。若々しい直実だけど、息子・小次郎が16歳という設定からはそう離れてないのかも。無言のうちににじむ深い悲しみ、スケール感としては、発展途上かな。義経の菊五郎が堂々として、実はすべてを仕組んでいる感じがよく出ていた。妻・相模の魁春、敦盛の母・藤の方の雀右衛門も盤石。すぐ死んじゃう梶原景高に芝翫、梶原を倒す弥平兵衛宗清に左團次、直実郎党・堤軍次に鴈治郎と、襲名ならでは贅沢さだ。ほとんどセリフのない義経の家来は歌昇、萬太郎(時蔵の次男)、巳之助、隼人。

食事休憩を挟んで、華やかな「寿三代歌舞伎賑(ことぶきさんだい・かぶきのにぎわい)」。まず「芝居前」は、幟はためく小屋前で、我當(痩せちゃって、床几に座ってるのも辛そう)、楽善らが待つなか、仁左衛門の呼び込みで花道から白鸚、幸四郎、染五郎と番頭役の猿之助(怪我の後で心配)がやってくる。「歌舞伎座開場以来の出演者の多さ」という言葉に、客席は大喜びだ。それもそのはず、小屋内から菊五郎、吉右衛門、藤十郎が出てきてお祝いを述べると、下手・本花道に男伊達、上手・仮花道から女伊達がずらり。リズミカルに名乗りとツラネを述べて、文句なしに楽しい。下手は左團次、又五郎、鴈治郎、錦之助、松緑、海老蔵、彌十郎、芝翫、歌六。上手は魁春、時蔵、雀右衛門、孝太郎、梅枝、高麗蔵、友右衛門、東蔵、秀太郎。秀太郎さん、後見がついてもフラフラしてたけど、やりきりました~ 
茶屋女房の玉三郎、奉行の梅玉まで加わって賑やかにまとめ、後半はセット転換して本舞台がせり上がり、高麗屋三人だけの口上となりました。

休憩後はお楽しみ「仮名手本忠臣蔵」から「祇園一力茶屋の場」。37年前の襲名をなぞる配役が話題だ。由良之助の白鸚が大張り切り、力弥の染五郎が緊迫したシーンも危なげなく、可愛い。
奇数日を選択したので、遊女・お軽は玉三郎。密書を盗み見るシーンの美しさから、由良之助とからむコミカルな色気、兄・平右衛門との浅はかだけど一途なやり取りと、さすが見せます。その兄は仁左衛門! 身分の低い足軽だけに前半は飄々と、後半は必死さのなかに哀れさをにじませて。偶数日の配役は菊之助、海老蔵でした。
三人侍は友右衛門、彌十郎、きりっと松江さん。笑いどころの中居たちの見立て遊びは、襲名や冬季五輪を題材にしてました。

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