ヒッキー・ソトニデテミターノ
ハイバイ「ソトニデテミターノ」 2018年2月
作・演出岩井秀人。引きこもり経験を題材にした2003年「ヒッキー・カンクーントルネード」の続編を、2012年のプロデュース公演に続いて劇団で。「外に出る」ことがゴールにならない厳しい現実を、笑いをまぶして描く。東京芸術劇場シアターイースト、上手寄り前の方で4000円。休憩なしの2時間。
縁のついた四角い舞台に、ゴミゴミと家具や雑貨が並ぶさまが、引きこもり本人や家族の混沌を思わせる。暗転などを挟まずに、現在や過去、バラバラのエピソードをシームレスにつないでいくのが巧い。
引きこもり支援センターの黒木(チャン・リーメイ)と、アシスタントで元引きこもりの森(岩井)は、引きこもって10年の暴力的な鈴木(田村健太郎)や、28年近い完璧主義の斉藤(古舘寛治)をサポートしようとする。田村の母に能島瑞穂、父にお馴染み平原テツ、斉藤の父に猪股俊明。
鈴木の父がリストラにあい、初めて定められたレールに乗らず、自分で決めることの難しさに呆然とするシーンが重い。斉藤の悲劇があって、終始強気だった黒木も一気に混乱する。外にいる者が果たして、きちんと生きているといえるのだろうか?
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