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FUN HOME ファン・ホーム 2018年2月
2015年トニー賞受賞のミュージカルを、翻訳モノで秀作が続く小川絵梨子の演出で。なんと初ミュージカルとか。自分を肯定できなかった父との日々、別れを回顧する。哀しい物語だけど、コミカルなシーンや、軽快な楽曲とのバランスが素晴らしく、家族愛が胸に染みる。日本人キャストも高水準だ。宝塚から四季まで、女性ファンが多数のシアタークリエ、中央で1万800円。2時間弱とコンパクト。
43歳の漫画家アリソン(瀬奈じゅん)が、故郷ペンシルバニアでの日々を描き始める。原作はアリソン・ベクダルの自伝コミックだ。
高校教師と家業の葬儀屋(ファン)を掛け持ちしていた父ブルース(吉原光夫)は、ゲイであることをひた隠しにした挙げ句、教え子と事件を起す。家を出て大学に通っていたアリソンが、両親にレズビアンだと告白した数カ月後、自ら命を絶つ。自分を受け入れて生きるアリソンは、自問し続ける。父はいったい何を思っていたのか?
アンティークや文学を愛した父は、アリソンの美意識に強い影響を与えた人。LGBTは特殊に思えるけど、不器用ながらとても親密な2人の間柄は、誰にでも覚えのある親子だ。電話や久しぶりのドライブでの会話、そしてラストの飛行機遊びのエピソードが切ない。世間の抑圧を抜け出す勇気さえあれば…
「ビューティー・クイーン・オブ・リナーン」が良かった吉原が、複雑な心理を繊細に表現。アリソンの少女時代を演じる笠井日向(ダブルキャスト)は、とても小6とは思えない歌いっぷりだ。大学時代の大原櫻子も、きびきびと伸びやか。瀬名は引き気味の演技で、客観的な視点を提示。アリソンの恋人に横田美紀、母に紺野まひる、ベビーシッターのロイなどで上口耕平。
脚本・歌詞リサ・クロン、音楽ジニーン・テソーリ。美術は二村周作。
外は東京マラソンで賑わってました~
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