談春「六尺棒」「藪入り」「包丁」
立川談春独演会2018 2018年1月
初エンタメは談春さん。前座もトークも無しで3席をさらさらっと。巧いなあ。幅広い落語好きが集まった紀伊国屋サザンシアターTAKASHIMAYA、前のほう中央のいい席で4320円。中入りをはさみ2時間強。
前座無しでまずは「六尺棒」をさらっと。吉原帰りの道楽息子が、逆に父親を締め出して反撃しちゃうのが滑稽だ。
続いて明治期のネズミ駆除の懸賞制度を説明してから「藪入り」。ネタおろしだそうです。2006年に小朝で聴いたことがある噺。冒頭、奉公している息子の里帰りを心待ちにする父親の愛情が切ない。財布に大金を見つけて激怒するものの、ネズミの懸賞で得たと知ってほっとする。息子も可愛らしいし、素直に泣かせるなあ。
仲入り後は安定の「庖丁」。弟分・寅が2枚目の兄貴・常から、同居している清元の師匠と別れたいので、ひと芝居打とうと持ちかけられる。乗り込んだ寅は、師匠とつまみの佃煮などをめぐってチグハグなやりとりをした挙句、剣突をくらってたくらみを白状しちゃう。逆に師匠と手を組んで、庖丁ですごもうとしていた常をやりこめる。3人が3人とも、小悪党だけど憎めない。こういう人物造形は抜群ですね~
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