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「三番叟」「乱」「若菜」

大手町座第20回記念公演 亀井広忠義プロデュース能楽舞台「三番叟」  2016年12月

ステージに柱4本を立てただけのシンプルな舞台で、能狂言を楽しむ。観る者のイマジネーションを引き出し、おおらかな空気を醸していて気分がいい。能楽師・葛野流太鼓方の亀井広忠プロデュースによる、2日連続公演の2日目だ。年配中心ながら若い女性もけっこう目立つ日経ホール、下手寄りで9000円。休憩を挟んで約2時間。

まずおめでたい「翁」の後半で、狂言師がつとめる「三番叟」を野村萬斎で。杉信太朗の笛がぴりりと響き、広忠の太鼓や3人の小鼓にのって、揉ノ段ではきびきびと回り、烏飛び。鈴ノ段では黒式尉の面をかけて。文楽のようなコメディタッチは無し。
休憩を挟んで舞囃子「乱(みだれ)」。能「猩々(しょうじょう)」の舞だそうで、紋付姿のシテ梅若紀彰と観世喜正が、秋の一夜、酔って波と戯れる猩々を相舞で。爪先立ちの流れ足やら、首を細かく振るやら、能とは思えない動きの連続でびっくり。特に紀彰さんが本当にチャーミング! 大鼓は人間国宝の亀井忠雄、地謡が4人。
最後は狂言「若菜」で、こちらは長閑な春。果報者の大名(石田幸雄)と茶坊主・かい阿弥(人間国宝の野村万作)が野遊びに出掛け、早咲きの梅を眺めたり、鶯を餌差竿で突いたり。そこへ大原女たちが長寿祈念の若菜摘みに現れ、ともに酒宴で謡い舞う。大原女はなんと狂言師5人が派手な着物、花を挿した大原木=薪を頂いて。恥ずかしがって帰りかけたりするのが面白い。おおらかだなあ。万作さんは謡ったり跳ねたり、とても85歳とは信じられません。鍛え方が違います。後見には孫の裕基の姿も。

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