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三人会「百川」「船徳」

市馬 喬太郎 桃太郎 三人会   2015年8月

猛暑の夕、4月に続いて日本橋公会堂(日本橋劇場)の落語会へ。遅れちゃって、昔昔亭 桃太郎さんの「結婚相談所」の途中から立ち見する。中央の上手端で3600円。中入りを挟み2時間強。

桃太郎さんの後、柳家喬太郎が登場。2か月連続で聴くけど、ことのほか肩の力が抜けて、いい感じだ。まず「9月初めまではこれを聞いてもらわないと」、と実行委員長を務める落語協会謝楽会を案内し、「祭といってもいろいろあって、フェスティバルはフェスティバル! カーニバルはカーニバル!」と意味不明のコメント
祭りつながりで四
神剣というのは…と語り出し、「これで青菜やったら、驚くだろうな。いや、芝浜やるよ。嘘、できないもん」などと遊び、「実はこの噺も師匠にちゃんと習ってない、ビデオを観て覚えた、でもちゃんと許可はとっている」と告白。なんと三味線入りでさん喬登場の物真似を披露しちゃう大サービス、師匠とのやりとりを回想してから、「百川」。
いずれも所縁の日本橋で、談春、一之輔で聴いたネタだけど、喬太郎さんは軽みが際立つ。しっかりと人物を演じ分けつつ、タッチはさらさらしていて、特に百兵衛さんの田舎者ぶりがしつこくない。やり取りを横で聞いている若い衆の、分かったふりが無性に可笑しく、また無理矢理くわいを飲みこむシーンは、たっぷりで爆笑。引っ込みもさん喬さんでした!

続いて市馬さんで、
先月、鯉昇さんで聴いたばかりの「船徳」だ。夏らしいし、市馬さんのおおらかさに合っているなあ。最後は客がもう一人をおぶって、歩いて桟橋に上がり、疲れ切った徳兵衛が「帰りに船頭一人雇ってください」でオチ。ただ、珍しく歌がなくて残念。ひょっとして暑くて元気がなかったのかしらん。

中入り後は前回と同じ謎のトークショーで、本日は桃太郎、喬太郎の2人。「徹子の部屋みたい」といいつつ、桃太郎さんが落語芸術協会のらくごまつりで、なんと人生相談をやった、寄席の楽屋で偉い師匠が火鉢の前に座らないと、後輩の座るところが無くて困る、かつて両協会の間で2対45という、びっくりのトレード話があった、などと伸び伸び放談。時間を気にして、9時5分過ぎに終了となりました。
パンフレットに桃太郎さんが短文を載せていて、いわく老いとの戦いは大変、噺家の長老で元気なのは皆新作派、古典派でも趣味が多いと元気、自分も少し元気で少し楽しい人生なら十分だ…。いい味だしてます。

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