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鶴瓶噺

鶴瓶噺2015  2015年6月

笑福亭鶴瓶が一人でほぼ2時間半、ノンストップでほぼ立ちっぱなし、喋りっぱなし。「パペポTV」伝説を持ち出すまでもなく、まさに独自ジャンルの話芸ライブに、初めて足を運んだ。世田谷パブリックシアター2F上手端で6000円。

いつもの半ズボン、スニーカー、ピンマイクで登場し、「あいつ変わっとるで~」と言いながら、「敏腕」マネジャーの不思議な言動(ご本人も登場。なんと横綱・日馬富士のマネジャーもしているとか)から始まって、ロケ先、移動中に遭遇した、芸能人に普通に話しかける人々、オセロの松嶋さんら常識外れの芸人仲間、何を言っているのかわからない妻との会話、さらには自分の番組収録中のあせりまくった失敗談などを、よどみなく語り倒す。ごくごく日常の、断片的なエピソードの連続なんだけど、この人にかかると何故こんなにも気持ちよく笑えるのか。
たぶん自分でも言っていたように、持ち前のオープンマインドゆえなんだろう。ホテルや道端で、ちょっとすれ違った人のひと言もすべて面白がっている。観察し、ネタにするんだけど、そこに苛立ちとか批判とかが微塵もなく、常に相手を受け入れている感じ。チャーミングな人だなあ。忙しいのによく、いろんな人と付き合ってるし。

終盤30分ぐらいで、今年の通しテーマらしい師匠・6代目笑福亭松鶴の思い出を語る。1986年没から30年、芸人らしい豪放エピソードは色あせていない。今回発掘したという生前の姿や、病床で綴っていた鶴瓶にまつわるメモなどの映像を流した後で、噺家の先達から教えられたこと、人にきちんと挨拶し、誠実に日常を生きる、というセリフでほろりとさせて〆。幕切れの照明が綺麗。あ~面白かった。

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