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地下室の手記

カタルシツ「地下室の手記」  2015年3月

2013年夏に観たドストエフスキー原作、前川知大の脚本・演出作を再演で。前回は小野ゆり子が共演したけど、今回は安井順平が休憩無し2時間弱を、一人で演じ切る。けっこう幅広い観客が集まった赤坂RED/THEATER、下手寄り前から2列目で、3800円。

40歳の独身男が自宅の一室に引きこもって、自分を受け入れない周囲に対する恨み、ひがみをひたすら言い募る。ネット生中継という設定で、画面を流れる無責任なコメントの突っ込みで笑わせる、現代的な味付けのアイデアは初演のまま。だが今回は一人芝居のせいか、焦点がより主人公の孤独に絞り込まれた感じだ。近代人が抱える自意識と屈折の、なんと普遍的なことか。

壁に貼られたポスター類の子供っぽさ、ドアを使って女性がいるかのように見せるなど、工夫も多い。そして安井がまるで噺家のように、饒舌な語りと絶妙の間を駆使。膨らんだプライドや、胸をかきむしるような後悔をリアルに見せていく。この激しいアップダウンを何回も演じるのは、相当なエネルギーだろうなあ。さすがです。

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