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君となら

パルコ・プロデュース公演「君となら」  2014年9月

三谷幸喜が山田和也演出で1995年に初演した自作を演出。けっこう男性ファンも多いパルコ劇場の、前から2列目下手寄りで9500円。休憩無しの約2時間。

他愛無い嘘が嘘を呼び、誤解が誤解を呼ぶホームドラマ。ベタなギャグ満載で観客にも受けまくりだ。三谷さんはシリアスドラマ、歴史人物ものをへて、最近は「酒と涙とジキルとハイド」「抜目のない未亡人」とシンプルな喜劇に回帰している印象。17年ぶりの再々演とあって、劇中歌「愛は勝つ」やポケベルなど素材がレトロで、なおさら王道コメディの感が強い。

2階に物干し台、庭に小さい菜園とバスケゴールがある、小市民の幸せを絵にかいたような小磯家のワンセット。いわゆるシチュエーションものでしょうか。恒例流し素麺の日に、長女が連れてくるファインセがものすごく年上であることで、家族にドタバタが巻き起きる。
理髪店主人でべらんめい口調の父・草刈正雄が達者に舞台を牽引し、初舞台の次女・イモトアヤコがテンポよく突っ込んで盛り上げる。同じく初舞台の長女・竹内結子は細身が綺麗で、発端となる身勝手さを嫌味にしない。超天然の母が長野里美、フィアンセがとぼけた小林勝也、その息子で事態を引っ掻き回すイタリアンスーツの長谷川朝晴がなかなかの怪演だ。

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