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METライブビューイング「テンペスト」

METライブビューイング アンコール2014「テンペスト」  2014年8月

2012年11月10日上演、2012―13年シーズン第3作のアンコール上演に行ってみた。今年のシーズンオフのアンコールでは、生誕450周年のシェイクスピアものを一挙に取り上げている。「テンペスト」は1971年生まれ、ブリテンの再来といわれるトーマス・アデス作曲で、なんと本人が指揮。お得な3000円だけど、さすがに東劇は空いていた。休憩1回含め約3時間。

5月に白井晃演出で演劇「テンペスト」を観たのと、ルパージュ演出なので興味をもった。ところが現代オペラがほとんど初体験で、曲の難解さについていけなかった感じ。残念です。珍しく英語上演なのは、わかりやすかったけど。
18世紀ミラノ・スカラ座のステージという設定。幻想的で、冒頭から豪華シャンデリアを使って、アリエル(代役)がシルクドゥ・ソレイユみたいにくるくる回るのが面白い。全身タトゥーのプロスペロー役、サイモン・キーンリーサイド(バリトン)が一礼して、静かにステージを去るラストも効いている。重層的な物語だけど、幕間インタビューで本人が語ったように、大きなテーマの一つが「毅然とした引退」だということがくっきり。本作初演以来歌っているというキーンリーサイドは、本当に苦悩する姿が格好いいなあ。
歌手陣は安定しており、この難しい曲を存分に聴かせる。端正なベテラン陣を相手に米国の若手も健闘。娘ミランダのイザベル・レナード(メゾ)、王子フェルディナンドのアレック・シュレイダー(テノール)が素直だし、超高音アリエルのオードリー・ルーナ(ソプラノ)は剽軽さもあって伸び伸び。ナポリ王、ウィリアム・バーデン(テノール)の美声が印象的でした。

キャストインタビューのほかゲルブ総裁とアデス、ルパージュの鼎談付き。METは新旧さまざまにチャレンジしているなあ。

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