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ラストフラワーズ

大人の新感線「ラストフラワーズ」  2014年8月

人気の大人計画と劇団☆新感線が強力タッグを組んだ、話題の公演に足を運んだ。松尾スズキのダークなアクション喜劇を、いのうえひでのりが映像、字幕を駆使してキッチュかつ派手に演出。歌とか殺陣とかギャグとか、得意技を次々と繰り出し、古田新太、阿部サダヲら2劇団の看板俳優、プラス小池栄子という演じる側も楽しそうだ。客層は若く、開幕前からワイワイとお祭りムードが盛り上がる。赤坂ACTシアター、やや後ろ上手寄りで1万1000円。休憩を挟んで3時間半。

前半はグロテスクでコミック風の「ふくすけ」テイストをベースに、往年のスパイもの、ヤクザもの、唐十郎、大家族バラエティーと、パロディてんこ盛りで笑わせる。悪の組織セレスティーノ財団(松尾スズキ、粟根まこと)を秘密捜査班(古田、小池、杉村蝉之介、荒川良々)が追い、さらにセレスティーノの陰謀で「進化」を遂げた勝場兄弟(阿部)が仕切るヤクザ・勝場組(橋本じゅんら)と、在日オンドルスタン系辛龍会(橋本、高田聖子、河野まさとら)が抗争を繰り広げる。
後半では全員がオンドルスタンのシン将軍(皆川猿時)戴冠式になだれ込むが、結局ストーリーはそっちのけ。大詰めでは日本の政治状況、さらには各地で続く国際紛争に対して、落ちぶれフォーク歌手(宮藤官九郎)とライター(平岩紙、タンバリンが上手)、気弱な取り立て屋(星野源)が高らかに反戦ソングを歌って、舞台をさらっちゃう。
フラワー、ピースという70年代アイコンが散りばめられた切ない歌詞、そして東京スカパラダイスオーケストラの明るくリズミカルな曲が、じんと胸に染みます。星野が元気になってよかったなあ。

古田、阿部がいつもの圧倒的な存在感を発揮し、飛び道具キャラたちもそれぞれお約束の活躍。2階建てセットと上手に設置した小さい盆を使って、めまぐるしくシーンを転換していく。映像やポスターとして蒼井優、天海祐希も登場し、豪華です。カーテンコールでは松尾のおぼつかないステップがチャーミングでした。

ロビーで偶然、先輩と遭遇。このへんが人気劇団の話題公演ならではかな。あふれるサービス精神、やりきる自信。この2つの劇団は、まだまだエンタメ界を盛り上げそうですね… 

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