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抜目のない未亡人

シス・カンパニー公演「抜目のない未亡人」  2014年7月

三谷幸喜の上演台本・演出。18世紀イタリアのカルロ・ドルゴーニの喜劇をベースに、舞台を現代ヴェネツィア映画祭のバックステージに移した。95%オリジナルだそうです。新国立劇場中劇場のなんと最前列、上手端の席で、高低差もなく、まさにすぐ目の前で豪華キャストが大人のドタバタを演じる。「劇評の書きようもない」作品を目指したとかで、ひたすらあっけらかんと、楽しい2時間弱でした。9500円。

海に面したホテルのテラスというワンセットで、開放感が嬉しい(美術は松井るみ)。夫に先立たれた大女優ロザーウラ(大竹しのぶ)は、10年ぶりの映画出演を目指している。では復帰作の監督は誰か? 口説こうとするのはお国柄を体現する4人、真摯な英国人(さすが歌がうまい中川晃教)、チャラいフランス人(岡本健一)、暑苦しいスペイン人(飛び道具キャラの高橋克実)、そして気弱だけど、実は最もロザーウラを理解するイタリア人(段田安則)。古典的で王道のコメディだ。

三谷作品初登場という大竹のための芝居、これに尽きるでしょう。仕事のパートナーと恋に落ちる設定、自己顕示欲全開だけど愛らしいキャラ、ふんだんなギャグと歌。特に後半、変装シーンの演じ分けの変幻自在ぶり! 本人も伸び伸び楽しんでいる空気で、それを芸達者な共演陣がハイスピードで盛り上げる。
大竹が50過ぎなのに19歳のジャンヌ・ダルクを演じるかも、というエピソードが笑いを呼ぶが、実際、2010年に蜷川さんの「ヘンリー六世」で演じてるんですね。どこまで意図的かはともかく「世界のニナガワ」のセリフもあって、スパイスが効いてます。
段田が初日に足を捻るハプニングがあったそうで、段取りが変わっているのかもしれないけど、全然感じさせないのは、さすが実力派揃いだ。エージェント役のしっかりしてるんだか、よくわからない峯村リエ、狂言回しで出ずっぱりのホテルマン八嶋智人らワキも充実。何といっても「時速3メートルで歩く」怪しい老脚本家、浅野和之が意味不明過ぎて爆笑! それぞれ役者のキャラが際立つのが三谷さんらしい。要所要所で楽士が入り(作曲は坂本弘道)、マイクを使用。面白かった~

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