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赤鬼

青山円劇カウンシルファイナル「赤鬼」  2014年6月

1996年初演で、タイ、ロンドン、韓国ヴァージョンを経てきた野田秀樹の人気戯曲を、1984年生まれの中屋敷法仁(柿喰う客代表)演出、俳優も20代が多いフレッシュな布陣で。閉館が迫ってきた青山円形劇場で、6500円。客席は老若男女幅広い。休憩なしの1時間40分。

村の浜辺に異人(カンパニーデラシネラの小野寺修二)が打ち上げられる。村人は「赤鬼」と呼んで近寄らないが、あの女(黒木華)と兄のとんび(柄本時生)だけは少しずつ心を通わせていく。女を思う嘘つき水銀(玉置玲央)の嫉妬が発端で、赤鬼と女が処刑されかけ、とんびと水銀が救い出して海に漕ぎ出す。赤鬼のふるさと「海の向こう」を求めて。しかし4人を待ち受けていたのは悲劇だった。

言葉とは何か、無知とディスコミュニケーションの悲しさ、そして本当の残酷さとは。常に現代性を帯びるよくできた寓話を、二重の円形ステージと、踏み台やガラス瓶など最低限の道具立てで濃密に綴る。マイムが本業の小野寺の振付で、俳優陣が疾走し、身体でズレや対立を表現する。
役者は全員ほぼ出ずっぱりで健闘だ。2010年に「表に出ろいっ!」で観てから、あれよあれよとのしてきた黒木がしなやか。玉置はいつもながら、とんがった存在感がいい味だ。散りばめられた笑いや言葉遊びの要素を、柄本が軽妙に。
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