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能「男舞」「八島」

能とシェリーを楽しむ会「男舞」「八島」   2014年3月

日本・スペイン交流400周年記念と銘打ったシェリーの伝道師、中瀬航也さんの会に足を運んだ。初めてのセルリアンタワー能楽堂は、客席が小さめで音ががんがん迫ってくる。正面席で5500円。

テンポの速い素囃子「男舞」で幕開け。大鼓・亀井洋佑、小鼓・森澤勇司、笛・栗林祐輔。そのあと中瀬さんのお話「武家のもてなし。能とシェリー」で、本日のテーマの由来を聞く。まず東インド会社の貿易船指揮官、ジョン・セーリスの「日本渡航記」を紹介。1613年に能を観る記述があり、その宴に持ち込んだ「スペイン産葡萄酒2瓶」がシェリーらしい。当時、長い船旅や気温の変化に耐える酒はシェリーだった、セーリスに国書を託したイングランド王ジェームズ1世もシェリー好きだった、王家が贈るので名門イートン校の学長は今でもシェリーに詳しい、といった薀蓄が面白い。
続いて喜多流能楽師・大島輝久さんのレクチャー。足利義満の庇護のもとで発展した能は、秀吉ものめりこんだように武士と縁が深く、家康が武士社会の式楽(公式行事の芸能)と定めた。喜多流の初代は七つの時に秀吉に褒められたことから七大夫と名乗り、大阪夏の陣に出陣。その後、2代将軍・秀忠に認められて派を興した。歴史的には新しい流派だが、動きがダイナミックで、最も武家に好まれる芸風。本日のシテの友枝家は細川家のお抱えだったそうです。
ラストはいよいよ舞囃子「八島」。本当は1時間40分ほどかかるけど、この日はクライマックスの20分だけ観る。シテ方喜多流能楽師・友枝雄人、地謡は大島さんのほか佐々木多門、友枝真也。朧月の春の夜に、旅僧が義経の亡霊に遭遇する「夢幻能」で、激しい戦いを再現する勇猛な「勝修羅もの」だ。笛が鋭く、足踏みの音が重く響く。剣を抜き、最後は橋掛かりの中ほどで一回りして終わりました。

閉幕後はイタリアンに場所を移して、シェリーパーティー。面白かったです。

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