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志の輔らくご「こぶ取り爺さん」「モモリン」「井戸の茶碗」

PARCO Presents 志の輔らくご in PARCO 2014  2014年1月

年始恒例の大人気1カ月公演。なんとかチケットを入手して4年連続で行ってきました。楽しかった! 1月開催になって9年、師匠ももう還暦だそうです。幅広い聴衆に開演前から期待感が漂い、ロビーのおめでたい飾りつけが気分を盛り上げるのはいつも通りだけど、演目としてもいつになく朗らかで爽やかだった~。手拭いを買って、福引で野菜用ブラシをゲット。PARCO劇場の後方、右寄りの席で6000円。休憩を挟んで3時間弱。

ひとりで前座、二つ目、真打をやります、武道館だったら1回で済むんだけど、などと例の調子で笑わせて、海外で活躍するマー君、本田らに感心するマクラ、エイはどこまでがヒレか、といった飲み会で使えそうな小話から、まず「こぶ取り爺さん」。昔話に素朴な疑問を抱く父親と大家のやり取りで、2010年に聴いたことがある。相変わらず軽妙。
2席目に移る前に、スクリーンに師匠の故郷・射水市のゆるキャラ「ムズムズくん」の映像が流れ、なんと客席通路に青い水の精ムズムズくんが登場。師匠が着替えて登場して、ゆるキャラブームを紹介、そのうち裁判所でも「有罪くん」と「無罪くん」が出てくるかも、などと振ってから、今年の新作「モモリン」へ。尊大だけど憎めない市長が、イベント前にうっかり人気ゆるキャラの着ぐるみをかぶっちゃったことで巻き起こるドタバタ劇だ。
「メルシー雛祭り」や、映画にもなった「歓喜の歌」などに通じる師匠の定番・小役人もの。こういう現代庶民の造形と、追いつめられシチュエーションの滑稽さは、本当に巧いなあ。特に土地売却交渉の脱力シーンは爆笑。オチも決まってた。
休憩ではロビーでムズムズくんが愛嬌を振りまき、一緒に写真をとってもらった。郷土愛ですねえ。

そして仲入り後は、袴姿で「井戸の茶碗」をたっぷりと。志の輔さんでも聴いたことがある、お馴染みの気持ちのいい古典だ。同じ展開の繰り返しは1席目の「こぶ取り爺さん」に通じるし、頑固な武士2人の間を右往左往する正直者の屑屋は、「モモリン」の小市民キャラに重なる。
会話部分が饒舌なのに加えて、出商いの者は黙っていたくても歩くと自然に声が出ちゃうとか、お約束の大家に相談にいくくだりで、商いだったら勝手口へ回れと言われるとか、ディテールの膨らみがいじましく、いとおしい。細川下屋敷と清正公(覚林寺)のある白金の雰囲気もいいなあ。
ラストはいったん降りた幕をあげ、舞台後方に囃子方がずらりと並んだところで、2月からはアジア公演です、などと話して、賑やかに手締めとなりました。終演後のBGMは心憎い追悼の大瀧詠一「君は天然色」! 満足しましたぁ。

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