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新春浅草歌舞伎「博奕十王」「新口村」「屋敷娘・石橋」

新春浅草歌舞伎 第2部  2014年1月

2014年エンタメはじめは次代、次々代を担う若手応援の気持ちをこめて、花形の登竜門・浅草の新年初日に、初めて足を運んでみた。周囲が初詣客で賑わっている浅草公会堂、1F後方中央の席で1万1000円。2013年に「半沢直樹」でブレイクしたラブリンファンの熱気を感じるものの、女性陣の着飾り加減はそこそこかな。ロビーで地元のお店が実演販売をしているし、歌舞伎座よりかなり庶民的ですね。プログラムも俳優の写真が大きく載っていて、なんだか宝塚風だ。第1部が大幅におして、30分遅れの開場。20分の休憩2回を挟んで3時間半。

まず日替わりの年始ご挨拶は、ラッキーにも片岡愛之助。とはいえ歌舞伎らしさはなく、マイクを使ってのフリートーク、客席とやりとりしたり、バラエティーののりです。気さくだなあ。
「博奕十王(ばくちじゅうおう)」は狂言仕立ての長唄舞踊劇。コミカルで楽しい。1970年の現猿翁の創作を、当代市川猿之助が受け継ぎ、2011年に41年ぶりで復活させたそうです。舞台は六道の辻、居並ぶ演奏陣がみな天冠をつけており、のっけから可笑しい。花札やサイコロをあしらった衣装からして、おおいに人を食った風情の博打打ち(猿之助)が、閻魔大王(市川男女蔵)らを得意のギャンブルに引き込んで、まんまと鏡や衣装を巻き上げ、はては極楽への通行切手まで手に入れちゃう。権威を笑い飛ばす小気味よさ、猿之助の余裕のある達者さで楽しませる。
続く「恋飛脚大和往来 新口村(にのくちむら)」はご存知「冥途の飛脚」の歌舞伎版で、上方和事らしい演目。「封印切」の後、故郷に逃げてきた忠兵衛(愛之助が意外に初役で、仁左衛門の当たり役を継承)と傾城梅川(藤十郎の孫・中村壱太郎)が、父・孫右衛門(嵐橘三郎)と、雪景色のなか涙の別れをする。期待の主役2人が揃いの黒に梅模様の着付け、糸立て(ゴザ)からぱっと登場して、おひねりが飛びそうな演出だ。確かに綺麗なんだけど、文楽で観たイメージが強いせいか、しみじみした情緒、愚かさゆえの悲しみは今一つだったかな…
ラストの舞踊2題が平成生まれ6人で、ところどころ拙いながらも、お正月らしいめでたさで良かった。前半の「屋敷娘」は、大名屋敷に奉公する娘3人の宿下がりを描いたもので、引き抜き、毬つき、鈴太鼓が楽しい。お春の壱太郎がなかなかしっかりしていて、お蝶・中村米吉、お梅・中村梅丸はこれから、という印象。
後半の「石橋」は、お馴染み能を題材にした石橋ものの長唄舞踊で、浅黄幕の前で演奏する大薩摩が盛り上がる。播磨屋のイケメン中村歌昇、その弟・種之助、錦之助の長男・中村隼人の3人が、紅白の毛振りで奮闘し、ハツラツとして若々しい。前方に振り出す「髪洗い」や地面を叩く「菖蒲打ち」、ぐるぐる回す「巴」など。歌昇が格好よくて、隼人くんはまだまだかな~ 頑張れ!

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