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歓喜の歌

劇団姦(かしま)し第2回公演「歓喜の歌」  2013年8月

作・演出赤堀雅秋。久しぶりの、とっても小さい下北沢ザ・スズナリで、前方3列の背もたれのない自由席。3500円だ。早めに到着して右端を確保。若い人だけでなく、中年夫婦連れなんかも目立つ。思いがけず終演後に赤堀さん、大好きな倉持裕さん、大物・長塚圭史さんという豪華トークショーがあり、とってもお得でした。

お話はとても巧い。食品工場の同僚である女性3人が、どういうわけか突発的に旅に出て、観るべきものもない片田舎の民宿で1泊する、ただそれだけ。じりじりする夏の日差し、焼きそばとビール、無駄に時間が過ぎていくカラオケスナック、聞こえない鯨の歌、いろんな後悔と諦め。長塚さんはつげ義春を思わせると言ってたけれど、ほかには小津安二郎とか、淡々として会話が自然で、人生の陰影がゆっくり胸に染みてくる。
ユニットはあめくみちこ(東京ヴォードヴィルショー)、かんのひとみ(道学先生)、那須佐代子(元青年座)が赤堀作品上演のために立ち上げたそうで、呼吸が絶妙だ。ズケズケものを言う女優役の那須にムードがあり、客演では困ったおばちゃんだけどシェイクスピアを暗誦しちゃう倉野章子(文学座)が存在感たっぷり。池津祥子(大人計画)、日比大介(THE SHAMPOO HAT)もうまく笑わせる。
トークショーは特にテーマもなく、注目の劇作家3人がうだうだと。暗転時の歌のこととか、美術の中根聡子さんの青とか、劇団とユニットの話とか。終わって狭いロビーで那須さんが友人らしい人と語り合ってたり、出たところでトークの3人が煙草吸ってたり、アットホームでした~

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