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落語「真田小僧」「高砂や」「源平盛衰記」「短命」「井戸の茶碗」

江戸の四派花形落語会 2013年2月

4団体が並ぶ、ちょっと渋い会に行ってみた。よみうりホール中央前寄りで3600円。
前座はさん喬の弟子・柳家さん坊で、子供のころ出身地別海から釧路のマクドナルドに行くのが楽しかった思い出、東京からなら熱海の距離だった、という微笑ましいマクラから「真田小僧」。談春さんで聴いたことがある前座噺だ。元気が良い。
本編トップバッターは円楽一門会の三遊亭兼好さん。昨秋に初めて聴いて以来だ。結婚式の司会経験からカップル仲の分析で笑わせて「高砂や」。八五郎が仲人を務めることになり、隠居に謡を習ったけど、豆腐売りの真似になってしまい…という他愛ない「オウム」噺。明るくて、表裏のない感じが楽しめる。
続いて落語芸術協会の桂文治が、先代文治や協会長歌丸、「真打ち」「トリ」の語源、池袋演芸場番頭の進藤さんなどのマクラから地ばなし「源平盛衰記」。談志さんで聴いたのが懐かしい。今回は義仲入京あたりを少ししゃべって、あとは出身地宇佐の宣伝などお約束の脱線また脱線。崩れた感じに、宗家の余裕がにじみます。

中入りを挟んで立川流の立川志らく。軽く家元のエピソードから「短命」。艶っぽい川柳のやり取りが面白いのだろうけど、この人の場合、ちょっと理屈っぽいかな。落ち前の八つぁんが女房と食事するシーンが長めのバージョンでした。
トリは落語協会の柳家さん喬で、マクラはそこそこに「井戸の茶碗」。正蔵さん、志の輔、歌丸で聴いたことがある定番人情噺。持ち時間25分とあってはしょり気味だけど、正直者3人、特に屑屋・清兵衛のキャラクターが泣かせる。落ち着いた語りに、気持ちよくしみじみ。喬太郎さんの師匠とは思えないなあ。
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