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100万回生きたねこ

100万回生きたねこ  2013年1月

佐野洋子の200万部近い名作絵本を原作に、脚本はいずれも気鋭の糸井幸之介、戌井昭人、中屋敷法仁による共同執筆という意欲的な企画だ。東京芸術劇場プレイハウスの1F中央前寄りで、1万500円。森山未来ファンなのか、若い女性が目立つ。休憩を挟んで約2時間半。

ミュージカルというよりコンテンポラリーダンスの色彩が濃い、スタイリッシュな舞台だった。イスラエル出身のインバル・ピント、アブシャロム・ポラックが演出・振付・美術を担当。王様の飼い猫から泥棒、漁師へと、ねこが遍歴する前半は、奥行きがある箱型の外壁に、俳優に比して小さめのセットを出し入れして童話っぽく表現。ねこが死ぬたびに飼い主が流す涙を、ワインの瓶などで見せる工夫が面白い。

主演の森山未来の動きが圧倒的にしなやかでクール。飾り棚にするするよじ登ったり、下唇を突き出したりして、生きることを軽んじてしまった不遜なねこを演じる。前半は飼い主の一人である少女、後半の草原では、ついにねこが生きる意味を見いだす白ねこを演じる満島ひかりも可愛らしい。後半は野原で、2人(2匹)の出会いと別れをしみじみ見せ、終盤の森山の歌が染みた。

王様などの今井朋彦、老婆などの銀粉蝶、手品師などの藤木孝と脇が達者。オリジナルのミュージカルナンバーはフォークの友部正人が作詞し、ノスタルジックな曲はロケット・マツと阿部海太郎。歌の部分はマイクを使い、アコーディオンやマンドリンで構成するバンドが出入りしながら演奏していた。

20130126

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