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狂言「重喜」能「兼平」

7月普及公演 狂言「重喜」能「兼平」 2012年7月

先月に続いて国立能楽堂へ。この日は夏の日差しがまぶしい。正面後ろ寄りの席で4800円。まず佐伯真一・青山学院大教授が30分ほど話す。飄々とした語り口で義仲と兼平、巴はきょうだいのような関係、などと解説。

まず狂言で和泉流「重喜(じゅうき)」。「弟子七尺を去って師の影を踏まず」と諭された新発意(しんぼち)が、住職の頭を剃るのに竹竿の先に剃刀を結びつけたものだから、さあ大変。地謡も入って楽しい演目だ。シテ・住持(じゅうじ)は人間国宝・野村萬。子方・重喜で登場した野村眞之介が可愛い。萬さんの孫で9歳ぐらい、滑り出しは声が不安定だったけど、だんだん調子が出た。

休憩のあと能・金剛流「兼平」。平家物語をもとにした作者不詳の作品だそうです。旅の僧が琵琶湖で老船頭の柴舟に乗せてもらい、粟津原に着く。アイ狂言で渡守から、この地での義仲、兼平の最期の様子を聞き、さきほどの船頭は兼平の亡霊だったと気づく。後半は「平太(へいだ)」の面をつけ、甲冑を表す衣装の兼平の霊が登場。捨て身の合戦、壮絶な自害のさまを語る。ラストは動きが激しいですね。シテは種田道一、ワキ・旅僧は森常好。  

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