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METライブビューイング「マノン」

METライブビューイング2011ー2012第10作「マノン」  2012年5月

連休だけどオペラ好きが集まった新宿ピカデリーで、マスネの「マノン」。スクリーン1の最後列で3500円。4月7日上演のもので、ファビオ・ルイージの指揮が甘いメロディーを伸び伸び聴かせます。休憩2回を挟んで5幕4時間弱。

2010年の英国ロイヤル・オペラ来日公演で観た、ロラン・ペリーの洒落た演出がMETに初登場。19世紀末ベルエポックの時代を舞台に、斜めの線で不安定さや退廃を表現。第5幕ル・アーヴル港への道の荒涼感などが記憶通り。大道具の転換シーンが面白く、前に観たとき第3幕パリ市中の背景で夕陽かと思ったのは、たぶん赤い気球だったんですね。

タイトロールもロイヤル・オペラと同じ、女王アンナ・ネトレプコ。東京文化会館を振るわせた圧倒的なソプラノが蘇る。ただ、前回は無邪気さ、愚かさが出色だったのに対し、今シーズン開幕の「アンナ・ボレーナ」の貫録を観たせいか、スリムになったとはいえ印象が違う。第2幕の「さようなら、小さなテーブルよ」も大拍手だったけど、第3幕サン・シュルピス修道院「再会と誘惑の二重唱」あたりからの、身も蓋もない強引な悪女ぶりが本領発揮だった感じ。幕間に衣装を紹介したインタビューでは、相変わらず天衣無縫全開でしたが。
騎士デ・グリューは、2011年NET来日公演「ラ・ボエーム」で観たピュートル・ベチャワ。少し線が細いテノールながら、人がよくてマノンに翻弄される役柄に爽やかな高音がぴったり。「夢の歌」「ああ、消え去れ」など、ネトレプコに劣らず拍手が大きかった。そしてラスト「永訣の二重唱」が染みた~
脇はくせ者ぞろいでしたね。従兄レスコーはミュージカル経験があるパウロ・ジョット(バリトン)、悪役ギヨーは手品や騎馬劇も手がけるクリストフ・モルターニュ(テノール)、パパ伯爵デ・グリューは格好良いデイヴィット・ピッツィンガー(バスバリトン)。

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