« METライブビューイング「ファウスト」 | トップページ | 渋谷に福来たる「あくび指南」「不孝者」「時そば」「大工調べ」 »

十一ぴきのネコ

十一ぴきのネコ  2012年1月

井上ひさし生誕77フェスティバル2012の第一弾で、1971年発表の戯曲を長塚圭史が演出。紀伊国屋サザンシアターの中列右寄りで、7800円。馬場のぼるの絵本を原作に、「こどもとその付き添いのためのミュージカル」と銘打っている。いつもの観劇とは違って子供連れが多い一方、年配客も。休憩を挟んで2時間半。

俳優は全員猫の扮装、セットは書き割り風で子供が喜ぶ雰囲気がたっぷり。歌も童謡のようで、宇野誠一郎の曲に、荻野清子(編曲と演奏も担当)が書き下ろしを加えたそうです。開演前から俳優が通路を歩いて子供たちに話しかけたり、注意事項を話すスタッフにまとわりついたりして盛り上げる。井上版「キャッツ」、いや、野良猫たちが乗り出す船の旅やみなぎる独立精神は「ひょっこりひょうたん島」か。
そしてやっぱり、内容は井上ひさし。セリフのなかに時代を感じさせるベトナム戦争や三島事件を散りばめ、物資的な豊かさとか、自分たちのことは自分たちで決められる民主主義とかを手に入れても、人はなぜ幸せになれないのか、という疑問を突きつける。歌と踊りが無邪気だけに、テーマの重さとのコントラストがくっきり。

俳優陣は男性ばかり12人で、全員危なげない。楽しみにしていた北村有起哉が期待以上にストーリーを引っ張る。声がいいし、コミカルな動きもリズムがあって巧い。ほかに蟹江一平、福田転球、山内圭哉ら。客席にはケラさんらしき姿もありました。

« METライブビューイング「ファウスト」 | トップページ | 渋谷に福来たる「あくび指南」「不孝者」「時そば」「大工調べ」 »

演劇」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 十一ぴきのネコ:

« METライブビューイング「ファウスト」 | トップページ | 渋谷に福来たる「あくび指南」「不孝者」「時そば」「大工調べ」 »