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文楽「菅原伝授手習鑑」

第174回文楽公演第2部「菅原伝授手習鑑」 2011年2月

2月公演の第2部の「菅原伝授」に足を運ぶ。国立劇場小劇場の、床に近い左前の方。1等席5700円。

いやー、いい舞台でした! 今回は桜丸の悲劇に至るストーリーで、まず「道行詞甘替」。呂勢大夫さん、咲甫大夫さんら大夫5人、三味線5人で賑やかに。春の野辺、桜丸が飴売りに扮して言い立て。斎世親王と苅屋姫を荷箱に隠しての道行は、明るい雰囲気です。親王の幸助さんに拍手がありましたね。
続く「吉田社頭車曳の段」は、立場が敵味方に分かれた三つ子の対決。大夫5人に三味線1人で、津國大夫さんが時平の高笑いで健闘。

15分と短めの休憩を挟んで「茶筅酒の段」。摂津・佐太村の家で、三つ子の父・白太夫が70歳を迎えている。祝い酒を期待した百姓十作は、配った餅に茶筅で酒を振ったと聞いてがっかり。三つ子の嫁3人が到着、伸び縮みするところから「メリヤス」と呼ばれる三味線に合わせて、賑やかに雑煮などをつくる。ユーモラスなシーンが千歳大夫さんにぴったり。
続く「喧嘩の段」から雲行きが怪しくなってくる。松王丸、梅王丸がやってきて、取っ組み合った拍子に桜の木が折れてしまう。文字久大夫さん、清志郎さんが緊迫感を高めます。

クライマックス「桜丸切腹の段」は、お待ちかねキング住大夫さんがたっぷりと。参拝から戻った白太夫が松、梅夫婦を帰すと、なんと切腹を覚悟した桜丸が納戸から現れる。不吉なできごとが続いて、いよいよ白太夫も観念。勘十郎さんが遣うと、じっとうつむいているだけで悲痛な表情が見えてくるんだなあ。びっくり! 
蓑助さんの桜丸は、けなげで端正。清十郎さんの女房八重も、涙をこらえる小さな手の動きまで上品です。白太夫が唱える念仏に嘆きが高まり、鉦(しょう)をうって悲劇に幕がおります。堪能しました!Photo_4

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