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METライブビューイング「ドン・パスクワーレ」

METライブビューイング2010-2011第3作「ドン・パスクワーレ」 2010年12月

ドニゼッティの身も蓋もないイタリア喜劇を、メトロポリタン歌劇場の録画で。東劇のほぼ中央の席で3500円。外国人らかなりのオペラ好きが集まっている感じ。御大ジェイブズ・レヴァイン指揮。オットー・シェンクの演出は、伝統的だがテンポが良い。

若い恋人同士が、金持ちだけどケチな伯父パスクワーレに結婚を認めさせようと、一芝居うつ。仕掛け人となるノリーナを演じるアンナ・ネトレプコ見たさに足を運んだが、期待通りでした!  
第1幕、貧しいペントハウスで日向ぼっこしながら、得意げに恋の手練手管を歌う「そのまなざしに、かの騎士は」で、いきなりおきゃんな魅力が全開。エビぞりながらの高音もばっちりだ。第2幕でパスクワーレの屋敷に乗り込んだ当初は、大げさに内股で立って猫をかぶってみせ、後半は浪費家の悪妻に豹変。医師マラテスタに振り回されたり、ベッドで飛び跳ねたり、生き生きとやりたい放題で楽しい。

長身を折るようにして、気の毒なパスクワーレを演じるジョン・デル・カルロが、大仰でリズム感もよく堂々の喜劇人ぶり。ノリーナを使って策謀を巡らす医師マラテスタのマリウシュ・クヴィエチェンも、怪しいサングラスをかけたりして色気がある。2人は第3幕、ノリーナの逢い引き現場をおさえに行く前の二重唱「そっと、そっと、いますぐに」で超絶早口を披露して観客の喝采を浴び、幕前でアンコールするサービスも見せてました。
恋人エルネスト役のマシュー・ポレンザーニは、第1幕で「甘く清らかな夢よ」、弟2幕でトランペットにのせて「哀れなエルネスト」、そして大詰めの夜の庭園でベタなラブソング「なんと心地よい4月の宵よ」を歌う。そういえばロイヤルオペラの来日公演「マノン」でも、ネトレプコの相手役だった。仲が良いのかしら。線が細い感じがしたけれど、甲斐性のない役柄にぴったりでしたね。

2幕と3幕の間で歌手陣にインタビューするほか、幕の間でも舞台裏の転換作業をたっぷり見せる趣向。特に3幕の舞台後方で、モニターを使ってピットにいるレヴァインの指揮をちゃんと確認しながら演奏する様子が、興味深かった。関係ないけど、爆笑の舞台の間に挟まった次作「ドン・カルロ」のアラーニャとキーンリーサイドのインタビューが、場違いに真面目でした…

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