笑福亭鶴瓶落語会「CHINGE」「青木先生」「錦木検校」
笑福亭鶴瓶落語会 2010年10月
紀伊国屋サザンシアター、中央やや左寄り。5000円。ロビーに共演者らから沢山の花。観客は若い人や女性が多くて幅広い。
まず、つなぎにマフラーで登場して、立ったまま「鶴瓶噺」。三枝さんと飲むのにセーラー服を着て待った、などという近況や、噺にも登場するマネジャーさんが、カボスと脚立を言い間違える、といったエピソードを楽しく。あまり寝ていないと言うけど、快調です。
着物に替えてまず、くまざわあかね作「CHINGE」。タクシー運転手をしている鶴瓶さんの高校の同級生が、会いたいと思っていたら偶然タクシーに鶴瓶さんが乗ってくる。信じられないけど、実話が元になっているそうだ。聴衆がみな落ちがわかったところで、それを察してぐっとためるあたり、さすがの話術。扇子で見台をたたいて場面展開する上方流は、ちょっと慣れないけど。
さっと着替えて、おなじみ私落語の「青木先生」。高校の老教師の造形をこってりと。高校生の鶴瓶さんらが1年間、様々ないたずらを仕掛けた末の心の触れ合い。人柄がにじんで、何度聞いても泣かせます。
10分の中入り後、見台をはずしていよいよ古典。演目は「錦木検校」。柳家喬太郎さんを聞いて気に入り、挨拶のうえ高座にかけることにしたと。パンフレットには笑いが少ない、という解説があって、マネジャーさんに聞かせたら寝ちゃったとか、直前に繁昌亭にかけていい出来だったのに、録音の最後に「あー、よく寝た」という客の声が入っていた、という長めのマクラがあって本編へ。
確かに講釈(講談)ネタだけど、なかなかどうして、しみじみしました~。父に疎んじられ、下屋敷で気楽に過ごしている大名の次男坊・角三郎が、按摩・錦木と意気投合する。錦木を思っていた父の話を聞いて角三郎が心をうたれる必然性、錦木の飄々としつつも賢い感じなどがいい。角三郎は父と和解して大名を継ぐが、再会した錦木は喜びのなかで息絶える、という急展開にじんとした。ハッピーエンドのバージョンもあるようだけど。半ばで照明を絞ったり、終盤で紗幕が透けて山並みが現れ、最後にシルエットが浮かび上がったり、という演出でした。まあ、演出がないのもいいと思うけど。
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