文楽「曾根崎心中」
第170回文楽公演 2010年2月
国立劇場小劇場。前のほうだけど左端で、ちょっと見づらかった。5700円。
楽しみにしていた吉田蓑助文化功労者顕彰記念の公演で、第三部を観る。プログラムに特別に絵はがきが付いていて、そこにスタンプを押しました。
演目は極めつけ近松「曾根崎心中」。もちろん、お初はかつて玉男さんとのコンビで当たり役となった蓑助さん。対する徳兵衛は弟子の桐竹勘十郎さんという、たまらない配役だ。去年、歌舞伎座で藤十郎さんのお初を観ているので、イヤホンガイドは無し。人形中心に観たけれど、三味線もよくきこえた気がします。
筋立ては歌舞伎に比べて脇役が少なく、九平次の悪事が露見するくだりもなくてシンプルな印象。その分、お初・徳兵衛の悲恋が際立つ。特に徳兵衛さんに寄り添って、その顔を一心に見上げるお初の幼くも官能的な仕草が、この上なく可愛らしい。心中シーンで打ち掛けを木の枝にかけたり、帯で体を結びつけたりする動きは、歌舞伎より派手かもしれないですね。
「生玉社前の段」は豊竹英大夫さん。「天満屋の段」で嶋大夫さんがたっぷり聞かせ、「天神森の段」はお初が津駒大夫さん、徳兵衛が文字久大夫さんで鶴澤寛治さんがびしっと締め、清志郎、龍爾、寛太郎さんらが盛り上げてました。面白かったです!
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