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2009年喝采づくし

2009年は異様にたくさんの舞台、コンサートに足を運びました。

特筆すべきは「歌舞伎座さよなら公演」ということもあり、毎月のように頻繁に歌舞伎を観たこと。古典から現代風まで、そのサービス精神の幅広さに驚く。印象的だったのは、極め付き藤十郎さんの「曾根崎心中」、幻想的な玉三郎・海老蔵の「天守物語」、勘三郎が早変わりでみせた「怪談乳房榎」、幸四郎の弁慶、染五郎の義経、吉右衛門の富樫という顔合わせの大好きな「勧進帳」。さらには団十郎さんの家の芸「外郎売」、仁左衛門さんが色っぽかった「祇園一力茶屋の場」… 書いていたらきりがないなあ。

文楽では初体験が二つありました。一つ目は本場の国立文楽劇場に二日がかりで繰り出したことで、通し狂言「義経千本桜」をたっぷりと。二つ目は素浄瑠璃で、キング住大夫の「菅原伝授手習鑑 桜丸切腹の段」! キングには「伊賀越道中双六」沼津の段でも、至芸を堪能させて頂きました。文楽と歌舞伎は並行してみると、素人なりに理解が進むというか、相乗効果が大きいかも。

引き続きオペラも手は抜きません。ミラノスカラ座の「ドン・カルロ」、ガッティ指揮がよかった。なにしろルネ・パーペ、バルバラ・フリットリだもの。美しくも、考えさせる舞台でした。新国立劇場では、ついに長尺トーキョーリングに挑戦。音楽といいセットといい世界観といい、大迫力で、後半戦は2010年に続きます。超絶技巧の「チェネレントラ」や「魔笛」も、理屈抜きに楽しかった。

演劇をずいぶん観たのも、09年の収穫。先入観を覆した中井貴一、西岡徳馬の「十二人の怒れる男」や、森山未来が繊細だった「ネジと紙幣」、北大路欣也さんが威風堂々だった「フロスト/ニクソン」、そして雰囲気たっぷりの「マレーヒルの幻影」など。演劇の楽しさを知るのは、まだまだこれからっていう気もしてますが。

以上でもうお腹いっぱいですが、実はコンサートにもいっぱい行っちゃいました。とにかく名曲揃いで、存在感が圧倒的だった松任谷由実。思えば加藤和彦さんが出演した、前日の回だったんだよね。それからシンプルなのに求心力抜群だったMr.Children、上手くて、一生懸命さが伝わってきたコブクロ、文句なく楽しいゴスペラーズ。ライブはやっぱりアーティストが持つオーラで差がでるよね~。ユニコーンではつくづく、「バンドっていいなあ」と思った。忌野清志郎が亡くなった直後で、ライブ前後にRCがかかって聴衆が拍手していたのも印象的…

そういえばミュージカル「RENT」にも行きましたよ。ほかにもいろいろあったけど、もう書き切れません。インプット過剰で消化できていない気がしつつも、この勢いで2010年に突入します!

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